口蹄疫について

口蹄疫の公表は、2010年4月20日です。

宮崎県は5月7日未明、家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)に感染した疑いのある豚や牛が同県川南町の12カ所の農場で新たに見つかったと発表した。これらの農場が飼育する計1万907頭を殺処分する。今回の24~35カ所目を含め、殺処分される豚や牛の総数は4万4892頭となった。

殺処分される家畜の総数の内訳は、豚が4万1791頭、牛が3101頭に達した。家畜防疫員が豚や牛の鼻や口に水疱(すいほう)などの症状を確認。動物衛生研究所の海外病研究施設(東京都)が遺伝子検査を実施した結果、12カ所の農場で豚や牛の陽性反応があった。

宮崎県は5月5日にも同県えびの市の農場1カ所と川南町の農場3カ所で、口蹄疫に感染した疑いの豚計13頭が見つかったと発表。東国原英夫知事は「想像を絶するような規模になってきた。非常事態を宣言してもいいのではないか」と語った。

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実は、口蹄疫の発生は、3月に確認されている。時系列で記載すると、

3月31日宮崎県児湯郡都農町において感染があったことが後に判明。(3月26日の感染確認が始まりだったとする公式報告もある)

4月9日、都農町の和牛1頭に口腔びらん等の症状を確認。(この段階では疑似患畜としては確認されず、公表もされていない。)

4月20日、都農町の和牛3頭の感染の疑いが確認され公表された。家畜伝染病予防法に基づき、宮崎県は当該農家から半径10キロを移動制限区域、半径20キロを搬出制限区域に指定し、消毒ポイントを設置して感染拡大の防止にあたった。

4月23日、都農町での1例目の牛について口蹄疫(O型)と確定。

4月25日、新たに4頭の感染が確認され、殺処分予定は1108頭に上り、過去100年間で最多となった。

4月27日、都濃町に隣接する児湯郡川南町の豚5頭についても、口蹄疫に感染している疑いが確認された。(豚は牛より千倍程度感染性が高いとされる)

4月28日、当初の感染例から約70km離れた宮崎県えびの市でも、感染が疑われる牛が確認された。これまではすべて宮崎県児湯郡であったが、県西端のえびの市への感染拡大に伴い、移動・搬出の制限区域が鹿児島県の一部にも拡大された。

4月30日、相次ぐ感染報告(4月30日時点で12例の報告)から移動・搬出制限区域が4県(宮崎・鹿児島・熊本・大分)に拡大された。

5月4日、1、2,3,4,5,7,8例目の口蹄疫ウイルスが、最近アジア地域で流行しているものと近縁であることが確認された。

5月6日までに35農場(児湯郡都農町と川南町、えびの市)の4万4892頭(41,791頭の豚、残りは牛と水牛)が殺処分の対象になった。

公表されたのは、4月20日で、発生から20日以上も経過してからである。

また、政府の対応が全く見えておらず、現地からは不満の声が上がっている。

全く頼りにならない政府に対して、自民党は、口蹄疫対策本部(本部長・谷垣禎一総裁)を設けて、4月30日、政府に対し万全の対策を講じるよう申し入れた。申し入れ終了後、宮腰光寛事務局長は党本部で記者会見を開き、政府の対応のまずさを批判した。

では口蹄疫とは、どういう伝染病なのだろうか?

口蹄疫(こうていえき、学名:Aphtae epizooticae、英語:Foot-and-mouth disease、通称FMD)は、家畜の伝染病のひとつ。偶蹄類(牛、水牛、山羊、羊、鹿、豚、猪、カモシカなど)やハリネズミ、ゾウなどが感染するウイルス性の急性伝染病。日本では家畜伝染病予防法において家畜伝染病に指定されており、対象動物は牛、水牛、鹿、羊、山羊、豚、猪。人にもまれに感染する。国際獣疫事務局(OIE)リストA疾病。この病気は、ピコルナウイルス科(Picornaviridae) アフトウイルス属(Aphtovirus) の口蹄疫ウイルス(foot-and-mouth disease virus, FMDV) によって発生する。ただ単に「アフトウイルス」と言えば口蹄疫ウイルスを指す。

伝播力の高さ、罹患(りかん)した動物の生産性の低下、子牛の時の高死亡率(成牛になるのは1%以下)などが口蹄疫が恐れられている主な理由で、経済的には発見され次第、畜産物の輸出ができなくなってしまうことも重要である。

一般的には、感染すると発熱、元気消失、多量のよだれなどがみられ、舌や口中、蹄(ひづめ)の付け根などの皮膚の軟らかい部位に水疱が形成され、それが破裂して傷口になる(但し、水疱が形成されないケースも報告されている)。「口蹄疫」という病名はこれに由来する。

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口蹄疫は、人間への感染はまれで、患畜の死亡率も低いが、水疱が破裂した際の傷の痛み(細菌によるその後の二次感染も含む)で摂食や歩行が阻害され、体力を消耗する。それによって乳収量や産肉量が減少するため畜産業には大きな打撃となる。

今回のような、大規模な口蹄疫の蔓延によって、九州では廃業を余儀なくされる畜産業者も出るだろう。また、食への影響や、今後の対策を考えると、莫大な経済的損失が発生することは間違いない。

口蹄疫は、伝染病の中では最も伝染力の強い疾病と言われており、「想像を絶するような規模になってきた。非常事態を宣言してもいいのではないか」という状況に陥ったのは、初期対応の稚拙さと、公表の遅さに起因しているといっても過言ではない。

どうも民主党は、政党名と反する行為を繰り返すのがお好きなようだ。昨年夏に、国民の期待を背負って政権交代を果たしたにも拘わらず、迷走を繰り返し、遂に、こんなとんでもない事を招いてしまった。これで民主党への期待は失望どころか、怒りに変わって、参院選挙では、大敗が避けられないだろう。

宮崎県で発生した、口蹄疫の報道について、報道資料を引用して記述します。

下記URLは、農林水産省の報道発表資料です  http://www.maff.go.jp/j/press/index.html

<2010年4月28日  読売新聞>

都農町で家畜伝染病「<口蹄疫(こうていえき)」に感染した牛が見つかった問題を受け、東国原知事と4月27日に会談した赤松農相は全面的な支援を約束した。終了後、知事は「柔軟かつスピード感ある対応」と述べ、こうした対応に感謝した。一方、知事と会談した自民党の谷垣総裁が4月28日に現地入りする予定を明らかにし、現場で関係者から意見を聞き、対応を協議する考えを示した。

知事はこの日、中村幸一・県議会議長、JA宮崎経済連の羽田正治会長らと上京。3人の連名の要望書を農相らへ渡し、畜産農家や現地の窮状を訴えた。

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農相は「対応は早ければ早いほどいい」と応じ、畜産農家のケアをはじめ、風評被害と感染拡大に向けて対策に取り組む方針を示した。

東国原知事は会談後、「本当に温かい対応。今回の訪問はお礼の意味もあった」と述べた。一方、東京や大阪の宮崎牛専門店で予約が一部キャンセルされたほか、修学旅行の行き先変更があったことにも触れ、「少しずつ風評被害も出ている。被害防止に万全を期したい」と話した。

一行は、民主党の高嶋良充筆頭副幹事長、自民党の谷垣総裁とも面会した。書面を受け取った谷垣総裁は「宮崎にうかがい、現地の様子を見て、できる限りのことをしたい。我々もきちんと政府に働きかけたい」と語った。

<2010年4月30日  読売新聞>

宮崎県内で家畜伝染病「口蹄疫」に感染した牛が見つかった問題で、学識者らで作る農林水産省の疫学調査チームは4月29日、現地調査と検討会を行い、今後、情報収集とウイルス侵入の時期などを整理する方針を決めた。同日午前には山田正彦・農林水産副大臣が県庁で東国原知事と意見交換した。

疫学調査チームは、大学教授や県延岡家畜保健衛生所の職員ら6人の委員で構成。委員は4月20日に1例目が発生した都農町の農場を訪れ、立地条件や人の出入り、飼育法などを調べた。その後、宮崎市の宮崎農政事務所で1回目の検討会を非公開で開催した。

会議後に取材に応じた、チーム長で独立行政法人動物衛生研究所(茨城県つくば市)の津田知幸・企画管理部長は「感染要素は動物、エサ、人、車両、機材などいろんな要素があり、調べなければならない」と述べた。

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一方、山田副大臣との意見交換で、知事は家畜の薬殺処分や防疫作業で現場の職員らが疲労していることなどを説明し、「感染経路がわかれば事前の防御もできる。絞り込みをしてほしい」と要望。農家に生じている負担にも触れ、「生活や経営を安定させ、安心できるよう予算措置にも目配りを」と訴えた。

山田副大臣は「農家が再生するための資金については、弾力的な運用を考えたいので安心してほしい。国も総力を挙げて取り組むので、とにかく病気を封じ込めて」と応じていた。

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宮崎県で感染が拡大している口蹄疫のウイルスについて、農林水産省が、英国の家畜衛生研究所にウイルスの解析を要請していましたが、塩基配列が、香港で今年確認されたものと99・22%、韓国のウイルスとも98・59%一致していることが、5月10日までに明らかになりました。

これに関して、農水省は「ウイルスの一致率だけでは、感染源や感染経路については何も言えない」としているそうですが、一致率の高さは、口蹄疫がこれらの地域から何らかの経路で日本に入ってきた疑いをあらためて強める結果となりました。

農水省は5月2日にも、宮崎で見つかったウイルスが香港やミャンマーのものと類似していると発表していましたが、塩基配列の一致率や、韓国の型とも近いことが分かったのは初めてです。

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また、赤松広隆農林水産大臣は、5月10日、東国原宮崎県知事と会談し、感染拡大防止などのために家畜を処分された農家に対し、全額補償を実施すると表明しました。現行法では、家畜処分への補償は評価額の8割とされていますが、農水相は会談で「(当面は)県が残りを措置し、後で国がやる。事実上の5分の5(の補償)だ」と強調しました。

5月7日に、次期参院選対策のため、民主党の小沢幹事長が、宮崎市入りしましたが、県内で猛威を振るう、口蹄疫への危機感を強める首長や畜産関係者らが相次いで陳情し、緊急対策などの支援を強く要請しました。

この時小沢幹事長は、最大限の対策を考えるように政府に対応を求める考えを明らかにしました。その時の様子は下記の動画です。

この会見で、選挙の話がでており、宮崎選挙区で議席を獲得するのは、難しいと述べています。小沢幹事長の本来の目的は、民主党公認で立候補の準備を進めている新人の元新聞記者・渡辺創氏(32)の、応援でした。

その直後、平野博文官房長官が、閣僚懇談会で、(1)防疫措置の徹底(2)発生農家の経営対策(3)地元自治体への適切な財政支援-に関係省庁が連携して取り組むよう指示しました。

これを受け、原口一博総務大臣は、特別交付税による自治体支援を表明しました。

そして、今日の赤松広隆農林水産大臣の全額補償発言・・・何か出来過ぎのような気がしています。

【ニコニコ動画】【口蹄疫】宮崎を見捨てた民主党

今までの拙い対応が、嘘のような迅速な支援の決定です。

それは、なぜ?

まず、原口一博総務大臣は、ツイッターでの呟き。

@redmaximum ありがとうございます。後手ではありません。発生後、すぐ私は指示をしています。風評被害が大きくなれば、さらに大きな被害となります。畜産と言う産業の性質上の問題もご考慮ください。 kharaguchi

ちなみに、10年前にも宮崎県で口蹄疫が発症しましたが、このような甚大な感染にはなっていません。ウイルスが異なるとはいえ、なぜここまで違うのでしょう?

http://www.sat.affrc.go.jp/special_pgm/FMD_Japan_review.htm

東国原知事ブログ  http://ameblo.jp/higashi-blog/

【ニコニコ動画】【口蹄疫】東国原知事 会見でマスコミに激怒(2010/05/18)

安愚楽牧場 ~ 重大犯罪だ!口蹄疫発生1ヶ月も隠ぺい

(旬刊宮崎新聞社)

『4月初旬100頭以上が感染牛、データ改ざんで証拠隠滅、発覚前 県外に5頭出荷』『川南町牛死体 西都市で処分、薬の領収書も破棄、死亡日・場所の記録変更』 和牛種の委託オーナー制度で知られる(株)安愚楽牧場(本社・栃木県、三ヶ尻久美子社長)は4月はじめ、児湯牧場(川南町)で、口蹄疫の疑いのある牛を発見したにもかかわらず、約1ヶ月間も事実を隠ぺいしていた。この間、数頭を県外に出荷した上に社内データを改ざん、感染証拠の隠滅も図った。

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口蹄疫:処分、20万5000頭 出荷促進、農家に支援金--政府決定 

【2010.5.20 毎日新聞】

政府は19日、宮崎県で猛威をふるう家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)の新たな対策として、川南町など県央部に設定された家畜の移動制限区域(発生地から半径10キロ以内)で、未感染の牛や豚約20万5000頭にワクチンを接種した上で殺処分することを決めた。

これにより、区域内の全家畜が殺処分される。その外側の搬出制限区域(同半径10~20キロ)では、家畜をゼロにして感染拡大を防ぐ「緩衝地帯」とするため、早期の出荷を促す。対象農家には経営再開支援金などを交付することも決めた。 国内で口蹄疫のワクチンを使う対策は初めて。

今回の対象には、少なくとも300億~400億円かかるという。首相官邸で開かれた政府の口蹄疫対策本部で鳩山由紀夫首相は「今まで以上に力強い対策を緊急にとる必要がある」と述べた。 記者会見した赤松広隆農相によると、ワクチン使用は地元の首長や農協関係者の要望も受けて決めた。20日以降に接種を始める。

対象の牛は5万頭、豚は15万5000頭。農家に支払う殺処分奨励金は1頭当たり牛60万円、豚3万5000円程度で調整している。 宮崎県によると、感染・感染疑い例として殺処分が決まっている家畜は18日現在で約11万8000頭だが、処分済みは約6万7000頭にとどまり、未処分の家畜からウイルスが排出される状態が続いている。ワクチン使用で感染拡大のスピードを抑制し、殺処分頭数増加のペースを落とすことを目指す。

一方、搬出制限区域の出荷促進策では、出荷適齢期に達しない段階で出荷したことに伴う損害を補償する。区域内で感染例はなく、現在も出荷が行われており、赤松農相は促進策を選んだ理由を「(政府側が肉を)買い上げて捨てるのは、汚染された物という前提になる。風評被害を生みかねない」と説明した。

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口蹄疫 全頭処分に6市町長「反対」

(2010年5月20日 読売新聞)

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、政府が総合対策を決定した19日、受け入れを巡って地元の意見は分かれた。県内の6市町長は「基本的に反対」との態度を示したのに対し、知事は受け入れる意向を表明。未発生にもかかわらず全頭殺処分の対象地区にある農家は、苦悩を深めている。

参加したのは全頭殺処分の対象となる同県の8市町のうち、西都市と、川南、都農(つの)、新富、高鍋、木城(きじょう)町の6市町長。高鍋町内で対応を協議した。

関係者によると、席上、政府が地元市町に対して事前に相談することなく方針決定したことに対して不満の声が続出。さらに、「地元としてはこれまで懸命に畜舎などの消毒を行ってきた。これが全頭殺処分を視野にしたワクチン投与となると、消毒の手が緩んでしまう」などの懸念の声も上がったという。

6市町長らは20日にも県庁を訪れ、山田正彦・農林水産副大臣に「基本的に反対」とする文書を提出する。農水省担当者は今回の措置について「法的拘束力はなく、地元に(受け入れを)お願いをするだけ」としている

一方、東国原知事は19日、「覚悟してやらねばならない」と、県庁で記者団に囲まれ、受け入れる意向を表明した。

感染が発生していないにもかかわらず、全頭殺処分対象地区になった自治体の畜産業者や職員はがっくりと肩を落とした。

発生が相次ぐ川南町に隣接する木城町。同町は農家へ消毒剤を配布し、道路に消毒剤をまくなどして、感染を食い止めてきた。しかし今回、牛と豚計約2万6000頭を飼育する71農場すべてが全頭殺処分の対象になる。

この日、町役場には農家から10件ほどの問い合わせがあり、途中で泣き出す人もいたという。町産業振興課の男性職員は「この1か月の努力は何だったのか……」と唇をかんだ。

http://www.youtube.com/watch?v=wDJnXWhvBr0

口蹄疫 感染疑いの種牛は大エースの「忠富士」 殺処分に

(5月22日 毎日新聞)

宮崎県で家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)が多発している問題で、農林水産省と県は22日未明、国の特例措置で同県西都(さいと)市に避難していた「宮崎牛」のエース級種牛6頭のうち、1頭が感染している疑いが強いと発表した。

「忠富士(ただふじ)」で、6頭の中でも最も精子供給量の多い大エースだった。22日以降、殺処分される。家畜伝染病予防法は、同じ農場の家畜の殺処分を義務付けているが、県は国と協議し、残る5頭は経過観察措置とした。

6頭を管理していた県家畜改良事業団(同県高鍋町)は、感染農家の半径10キロ以内の移動制限区域内にあるが、県は13日、ブランド牛保護のため、事業団から北西に約24キロ離れた西都市の簡易畜舎に避難させていた。

事業団では人工授精用に年間15万本の冷凍精液を生産しており、6頭で全体の約9割を賄っていた。特に忠富士は、最大量の年間3万7900本の冷凍精液を供給。県の畜産再興を担う大エースを失うことに、関係者には衝撃と落胆が広がった。

19日に動物衛生研究所に送った検体の遺伝子検査で、陽性反応が出た。しかし、口蹄疫特有のよだれなどの症状が見られず、20日に再検査を行ったところ、21日未明に再び陽性と確認された。

事業団で感染が確認されたのは、6頭を避難させた2日後の15日。次代を担う種牛49頭を含む308頭は殺処分される。  

県庁で会見した高島俊一・県農政水産部長は「事業団にいる時に感染した可能性が高い。県畜産界のエースを失った。大変申し訳ない」と陳謝した。

種牛49頭の救命要請 農水省、結論示さず

(5月23日 msn産経ニュース)

宮崎県で拡大している家畜伝染病・口蹄(こうてい)疫の発生農場半径10キロ圏内で23日、豚に続き牛についても全頭殺処分を前提にしたワクチン接種が始まった。県側に殺処分回避を求める動きがある種牛49頭について、農林水産省は同日、結論を示さなかった。

法律上はすでに、49頭の殺処分は決まっているが、県の畜産に大きな打撃を与えるため救済を求める声も強く、農水省は難しい対応を迫られそうだ。

種牛49頭については、飼育していた同県高鍋町の県家畜改良事業団で別の肥育牛から感染の疑いが出たため、ワクチン接種もせず殺処分とすることが決まっていた。

しかし、農水省は23日、種牛の救済を求める動きに明確な拒否の姿勢を表明せず、結論を保留した。理由について「県からの要請が文書できていないため、検討できない」「最終的には(赤松広隆農水)大臣が判断する」と説明したが、同省関係者によると、「影響が大きいため、すぐに判断できない状態」という。

同事業団の種牛は、この49頭のほか、9割近い精液を供給している「エース級」6頭が隔離されていたが、そのうち1頭に感染の疑いが確認され、殺処分される事態に。同じ牛舎にいた残り5頭も、特例として殺処分は回避されているものの、経過観察中で予断を許さない情勢。東国原英夫知事は22日、「このままでは宮崎県から種牛がいなくなる」と49頭について決まっていた殺処分を行っていなかったことを公表。

改めて助命を要請する方針を表明した。家畜伝染病予防法では、殺処分を実行しなかった所有者には、3年以下の懲役か100万円以下の罰金が定められており、放置すれば感染を広げる可能性も否定できないため、農水省の山田正彦副大臣は救済に否定的な姿勢を示し、赤松農水相と協議する方針を示している。

ペットのヤギも感染の疑い 国内で初めて

(5月23日 msn産経ニュース)

宮崎県の口蹄(こうてい)疫問題で、県は23日夜、同県川南町の民家でペットとして飼われているヤギ1頭の感染疑いが確認されたと発表した。

ヤギの感染疑い例は国内で初めて。 

口蹄疫は、ウシやヤギのほか、ブタやカモシカなど蹄(ひずめ)が二つに割れている動物である「偶蹄(ぐうてい)目」などが感染するとされる。

口蹄疫、えびの市で安全性調査 移動制限の一部解除視野

(5月24日 共同通信社)

口蹄疫で政府の現地対策本部と宮崎県は24日、約10日間にわたって新たな感染疑い例が出ていない同県西部のえびの市で、血液検査などによる牛や豚の安全性調査に乗り出した。

安全が確認されれば、えびの市内の発生地から半径10キロで設定されている家畜の移動制限区域が6月4日に解除される。 

調査は、4月28日に同市内で最初に疑い例が見つかった農場から半径3キロ圏内を中心とする約160農場が対象。

現地本部によると、獣医師らが約40人態勢で3日間かけ、1農家当たり最大30頭の牛の血液を採取して検査する。さらに同10キロ圏内で、豚の健康状態を目視で確認する予定。 

えびの市では4月28日から5月13日にかけ、農場計4カ所で感染疑いの牛や豚が見つかったが、14日以降は沈静化している。

日本政府 口蹄疫で国連専門家チームの受け入れ断る

日本政府は、宮崎県内で拡大している口蹄疫封じ込めのため、国連食糧農業機関(FAO)が派遣を提案した口蹄疫専門家チームの受け入れを断った。在ローマ日本大使館を通じて 21日までに、 ローマのFAO本部に伝えた。 日本側は「ワクチン使用などの対策を行っている最中で現在は受け入れを考えていない」とした上で「今後もFAOから適切な助言を得たい」と答えたという。FAOのファン・ルブロス首席獣医官は、世界の口蹄疫封じ込めの経験と知識を持つFAOが、助言や勧告のため日本に専門家チームを派遣する用意があるとの提案をしていた。

National News

Gov't to compensate farmers for losses due to foot-and-mouth disease

TOKYO (Kyodo) -- The farm ministry on Friday unveiled the government's additional measures over the foot-and-mouth disease outbreak in Miyazaki Prefecture to compensate farmers for slaughtered cows and pigs at market values, rather than uniform rates as initially planned.

The government will also shoulder the cost of feed for the domesticated animals until their slaughter.

In Saito, Miyazaki, a cow suspected to be infected with the disease was found at a farm, the municipal office said. If the infection is confirmed in tests, it means the disease has spread to two cities and four towns in the prefecture.

The Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries also decided to pay farmers 59,000 yen for each slaughtered cow as financial support for them until resumption of their operations and to pay farmers for rents of land lots used to bury the slaughtered livestock.

Farmers will also receive the state subsidy to lease cows and pigs when they restart their work.

While farm minister Hirotaka Akamatsu told a press conference Friday morning that he would like to begin vaccination on the same day, senior vice farm minister Masahiko Yamada said in Miyazaki that it would be difficult to start it Friday as no agreement has been reached with the local authorities.

Meanwhile, the Japanese government has declined a proposal by the U.N. Food and Agriculture Organization to send an expert team to contain the escalating infection in Miyazaki.

Japan told the Rome-based FAO through the Japanese Embassy there that Japan would like to continue taking proper advice from FAO.

(Mainichi Japan) May 21, 2010

宮崎で「口蹄疫への義援金」かたる詐欺未遂

(5月24日 読売新聞)

宮崎県警は24日、口蹄疫に関する義援金名目で金をだまし取ろうとする詐欺未遂事件があったと発表した。

発表によると、22日午前9時半頃、同県西都市の食品会社を男2人が訪れ、「被害農家への協力をお願いしたい」と寄付を求めた。応対した従業員が責任者に連絡するために席を離れたところ、2人はいなくなったという。

2人は「宮崎県家畜普及協会」など、架空の団体名を書いた名札を付けていた。県警は「募金や寄付は自治体などの公的機関の窓口や口座を通じて行ってほしい」と呼び掛けている。

宮崎種牛49頭の殺処分発表 首相が了承と農水副大臣

(2010年5月24日 共同通信)

宮崎県の口蹄疫問題で、現地対策本部長の山田正彦農林水産副大臣は24日午後、現地から経過観察にするよう要望が出ていた49頭の種牛について、家畜伝染病予防法に従って殺処分する方針で鳩山由紀夫首相の了承を得たことを明らかにした。農水省での記者会見で発表した。49頭が殺処分されると、宮崎県が管理する種牛は同県西都市に避難しているエース級の5頭だけとなる。

口蹄疫:種牛殺処分に6000人が「助命」署名

(2010年5月24日 毎日新聞)

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、国が県に求めた種牛49頭の殺処分。県には6000人を超す「助命」署名が提出され、東国原英夫知事も「日本の畜産の大切な財産」と特例による救済を訴える。一方、とどまることを知らない感染の広がりに、宮崎の畜産関係者には「(殺処分という)まん延防止が第一だ」との声も。49頭の処分について、関係者の間でも意見が分かれている。

49頭の種牛は16日、同県高鍋町の家畜改良事業団内の別の牛舎で、種牛の能力評価のため肥育されている牛に感染疑いが確認されたため、家畜伝染病予防法に基づき殺処分が決まった。県はまず、肥育牛259頭を処分。約22万頭の子牛を生んだスーパー種牛「安平」を含む49頭も処分されるはずだった。

だが、県は22日未明、49頭の「生存」を明らかにした。東国原知事は同日夕の会見で「県の施設で殺処分を迅速に進めたところ、一般農家で処分の順番を待つ農家から『こちらも早く処分を』と苦情が出た。一般農家での作業に県職員を割いたため、手つかずだった」と弁明した。

県が49頭の殺処分に踏み切れないのには、別の事情もある。

県内で生産される冷凍精液の9割を占め、13日に国の特例で同事業団から約24キロ離れた同県西都市に避難させたエース級種牛6頭のうち1頭に22日未明、感染疑いが発覚。「種牛の全滅」という最悪のシナリオが現実味を帯びてきたのだ。県幹部は「本当はそっとしておきたかった。滞留した殺処分が解消した時点で、国に49頭の救済を申し入れるつもりだったのだが……」と未練をにじませる。

23日には49頭の救済を求める畜産業者ら約6200人の署名が県に提出された。24日に県庁であった口蹄疫対策の会議後、知事は記者団に「子牛は三十数都道府県に出荷されている。大切な財産を守ってほしいというのは多くの県民、畜産業界の思い」と強調した。

一方、同じ会議に出席したJA宮崎中央会の羽田正治会長は「(延命という)特例を要求するのは問題だ」と県の姿勢を疑問視。JA関係者は「49頭の価値は十分分かるが、今燃えさかっている口蹄疫をなめたらいかん。接種したくないワクチンを打っている農家の方もいる」と、封じ込めが優先との考えだ。

特例で避難した種牛「美穂国」と、殺処分対象の種牛「糸茂勝」の両方の育ての親の宮崎市高岡町の穂並典行さん(73)は「何とか2頭とも生き残ってほしい」と声を詰まらせた。

自民が緊急措置法案、国が全額補償

(2010年5月24日 gooニュース)

自民党は24日、宮崎県の 口蹄疫問題で、家畜を殺処分した農家の損失を国が全額補償することなどを柱とした「口蹄疫対策緊急措置法案」をまとめた。

25日に衆院に提出する。

エース級種牛5頭いずれも陰性 22・23日の検体

(2010年5月25日 asahi.com)

宮崎県は24日夜、口蹄疫(こうていえき)の感染有無をみるために1週間の経過観察中のエース級種牛5頭について、22、23日に採取した検体はいずれも陰性だったと発表した。また、県立高鍋農業高校(同県高鍋町)で飼育中の牛など、高鍋、川南、新富、都農の計4町で口蹄疫に感染した疑いがある家畜が計7例見つかったと発表した。これで感染確定・疑い例は200例、殺処分対象数は14万5358頭となった。

高鍋農高は移動制限区域にあり、専用牧場にいた牛と豚は24日、殺処分を前提としたワクチン接種が予定されていた。全寮制の同校では、生徒たちは牧場への出入りを控えていたという。生徒たちが世話していた実習用の家畜はいなくなるが、同校は「実習への影響が最小限になるような対応をしたい」としている。

http://www.youtube.com/watch?v=soGK53kJobs&feature=player_embedded#

口蹄疫ウイルスどこから侵入 同型確認の韓国、中国から?

(2010/5/24 J-CASTニュース)

宮崎県で感染が拡大している口蹄疫の問題で、県内でのワクチン接種作業が本格化している。そんな中でも、未だ明らかにならないのが、その感染経路だ。宮崎県で確認されたウイルスは、韓国や中国で発生したのと同じ「O型」と呼ばれる種類のものだとは分かっているものの、それがどのようにして感染したかまでは明らかになっていない。一方、お隣韓国では、かなり径路が絞り込まれている様子だ。

宮崎県は、実は2000年3月にも口蹄疫の被害を受けている。92年ぶりの発生だったが、早急な対応が奏功し、被害を受けた農家は3軒、殺処分された牛も35頭にとどまった。

一般的に、口蹄疫ウイルスの感染経路は(1)直接接触や咳を介して、動物から動物に感染(2)感染した動物と接触した人間がウイルスを運んで感染(3)ウイルス感染した動物の糞尿と接触した器具を介して感染、の3つがあるとされる。

このときの感染経路は(3)が有力だとされており、00年9月1日に、農水省は感染源について「他の要因に比べて中国産麦わらの可能性が最も高い」と発表しているが、結局は感染経路を特定するに至っていない。これをきっかけに、飼料用わらは輸入から国産への転換が進んでいる。

この時「わら」が感染径路として疑われた根拠のひとつが、「ウイルスの遺伝子を分析した結果、東アジアで流行したものと同じ型のものだった」というものだが、今回の口蹄疫についても、この構図は同じだ。

5月2日の農水省の発表では、宮崎で確認されたウイルスはO型のウイルスであることが判明し、「O/JPN/2010」と名付けられた。さらに、このウイルスの遺伝情報は、10年2月に香港で採取されたウイルスのものと99.2%、韓国のウイルスとは98.6%一致していることがわかっている。

このO型のウイルスは、10年2月に広東省で発生。それ以降、香港を含む周辺地域で、相次いで確認されている。

韓国でも、2010年1月に北西部の京畿道(キョンギド)の農家でA型ウイルスが確認され、A型が終息した直後の10年4月には、ソウル近郊の江華島(カンファド)でO型が発見されている。

現地の報道を見る限りでは、韓国では、A型についてもO型についても、かなり感染経路が絞り込まれている様子だ。

東亜日報や中央日報が、国立獣医科学検疫院による調査結果を詳しく伝えている。10年1月のA型のケースでは、北東アジア、具体的には中国かモンゴルから韓国に出稼ぎに来た労働者が韓国にウイルスを持ち込んだとみられている。労働者は09年10月に韓国に入国したが、09年11月に母国から仕送りとして送られてきた服や靴にウイルスが付着していた疑いがあるという。

今回問題化しているO型の感染経路は、もっと単純だ。感染源の可能性が高いのが、感染が起こった農場のオーナーだ。(1)オーナーは3月8日から13日にかけて中国に旅行し、帰国後消毒せずに農場に入った(2)その時期、旅行先では感染が多発していた、というのがその理由だ。韓国の農場で発見されたウイルスの遺伝子情報は、旅行先の中国のものと99.06%が一致したという。さらに、飼料の輸送や、人工授精技術者と地元農家との会合を行ったことが原因で、ウイルスが周辺の金浦市、忠州市、青陽郡、忠清北道などの自治体に広がった可能性も指摘されている。

日本国内に話を戻すと、感染径路の解明は、決して政府にとっては「最優先」ということではない様子だ。赤松大臣の発言の中で、感染源解明について触れているのは、5月18日の会見での

「感染源がどうだったのか、感染経路がどうなのか、専門家の方にきちっと出していただいて、それなりの答えを出していきたい」という発言が最後だ。

<口蹄疫>赤松農相、初めて陳謝

(5月25日 毎日新聞)

赤松広隆農相は25日午前の衆院農林水産委員会で、宮崎県で感染が広がっている家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)に関し「反省していないとは言っていない。結果としてこれだけ広がったことは申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と述べ、初めて自らの結果責任を認め陳謝した。自民党の谷公一議員の質問に答えた。

半面、感染の拡大を防げなかったことについては「国、県、市町村が心を一つにしてやれたか。(殺処分した牛や豚の)埋却地についても、こちらは『とにかく早く埋めさせて』と求めたが(県などは)『(土地使用の対価となる)金の問題が片づくまで』と、少し認識が違っていた」と指摘。対応の遅れについては、地方側にも原因があるとの見方を示した。

埋却地、県公社が買い取り 農地50~70ヘクタール

(2010/5/26 共同通信)

口蹄疫で宮崎県は25日、殺処分した家畜を埋却するための農地を県農業振興公社(宮崎市)が買い取ると発表した。既に埋めた農地約11ヘクタールも対象とし、計50~70ヘクタールの買い取りとなる見通し。処分した牛や豚を埋める場所が不足し、処分が進んでいない現状を打開するための措置。

県によると、公社が国の特別会計から無利子で資金を調達。農家が土地を確保し、家畜を埋却した後で公社が買い取る。買い取り費用は最大で約4億6千万円。

また、県によると、川南町などの農場9カ所で感染疑いの牛や豚が新たに見つかった。疑い例が出た農場などは計209カ所で、処分対象は計約14万8千頭となった。うち、処分が済んだのは半数にとどまっている。

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動物用消毒薬の供給ピンチ 口蹄疫で需要急増

(2010年5月25日 中日新聞)

宮崎県の口蹄(こうてい)疫問題で、感染拡大の防止に必要な動物用消毒薬の需要が全国的に急増したため、一部の畜産農家などの現場で供給不足となっていることが分かった。九州の自治体の中には、苦肉の策として消毒作用のある酢を代用する例もあり、ブランド牛の産地を抱える東海地方の各自治体とも今後の動向を注視している。

大手製薬会社によると、消毒薬の主な発注元は当初、宮崎県など九州の自治体だったが、感染拡大が報じられた連休明けごろを境に、九州以外からの需要が高まったという。

消毒薬を販売する明治製菓(東京)は口蹄疫発生後、1カ月で通常の5年分の消毒薬を販売した。同社は日産化学工業に消毒薬製造を委託しており「生産が追いついていない」と認める。

英国の製造会社から消毒薬を輸入するバイエル薬品(大阪)は通常の船便に加え、計50トンを航空便で緊急輸入した。九州の顧客に優先的に出荷しているが、在庫が既に足りない状態という。

あすか製薬(東京)は今回の事態を受け、生産ラインを増強中だ。品薄状態が消毒薬の高騰を招く懸念があるといい「安定供給を行うことで値上がりを防ぎ、製薬会社としての責任を果たしたい」と述べた。

一方、代用品で急場をしのごうという自治体も。口蹄疫の発生地域に近い宮崎県国富町は畜産農家に優先的に消毒薬を配布したが、在庫が尽きそうになったため、20日から畜産農家の一部や地元商店に食用酢1リットル入りのペットボトル200本を配った。各店舗では入り口のマットなどに酢を散布している。

町の担当者は「ウイルスの働きを抑える効果が酢にはあるらしいと獣医師から助言され、使うことにした。防疫効果を確認できたわけではないが、酢を信じるしかない」と話し、今後も400本を配布するという。

自公会談 口蹄疫特措法案不調なら赤松農水相不信任決議案 28日に内閣不信任案で協議

(2010年5月26日 msn産経ニュース)

自民、公明両党の幹事長、政調会長が26日午前、都内のホテルで会談し、宮崎県で感染が拡大した口蹄(こうてい)疫問題について、両党がそれぞれ国会提出した緊急特別措置法案の与野党協議を優先し、協議が不調に終わった場合は赤松広隆農水相への不信任決議案を提出することで一致した。特措法案は全頭処分による農家の損失を全額負担する内容。27日中の衆院通過を目指している。

また、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の移設問題について、日米両政府が共同文書を発表する28日に、自民、公明、共産、みんな、たちあがれ日本の5野党幹事長会談を開き、鳩山内閣不信任決議案の提出時期などを検討することも確認した。

自民、公明両党は、放送法改正案を強行採決した近藤昭一衆院総務委員長(民主)への解任決議案を26日にも提出することで一致した。

口蹄疫拡大防止へ強制的に殺処分 与野党、特措法案合意

(2010年5月26日 asahi.com)

被害が拡大している家畜伝染病、口蹄疫(こうていえき)への緊急対策を講じる「口蹄疫対策特別措置法案」が26日、衆院農林水産委員会で全会一致で可決された。感染拡大を防ぐための予防的な殺処分を強制的に行えるようにするほか、家畜の埋却用地を農家でなく国の責任で確保するようにすることなどが柱。27日に衆院を通過し、28日の参院本会議で成立する見通しだ。

特措法は議員立法。民主、自民、公明がそれぞれ用意した法案をもとに進めた修正協議が26日夜に合意、決着した。現行の家畜伝染病予防法を補完するもので、今年4月以降に発生が確認された口蹄疫が対象。2012年3月末までの時限立法で、必要な財政措置の総額は1千億円としている。

殺処分した牛や豚の埋却地は、これまで農家の責任で確保することになっていた。宮崎県内では埋却地の確保が追いつかず、地元から対策を求める声が上がっていた。このため、国が用地の確保や、作業に従事する人員の派遣に責任を持つようにした。

感染拡大を防ぐための消毒については、現行法では感染の疑いのある家畜に触れた農家などに義務づけられているが、指定地域を通行する車両などにも義務づけた。

感染の疑いがある家畜などを殺処分した場合、農家に支払われる手当金はこれまで5分の4を国が負担し、5分の1を地方が負担していた。特措法では「必要な財政措置を講じる」として、事実上国が全額負担。被害農家への支援として、経営再建資金の無利子貸し付けも盛り込んだ。

また、感染拡大を防ぐため、国が指定した地域内で、発生農場以外の健康な家畜についても強制的に殺処分できるようにした。これまでは、農家の同意が必要だったため、予防的な殺処分が進まない一因になっていた。

具体的には、発生地から10キロ以内の移動制限区域内では、都道府県知事が農家に対して殺処分を勧告できるようにし、従わない場合は担当者に殺処分を命じる。国が知事に代わって感染拡大を防ぐためのワクチン接種を行うことも可能にした。

http://www.youtube.com/watch?v=lMMrMFq4ZJo

種牛49頭殺処分に東国原知事が理解 対策特措法が衆院可決

(5月27日23時41分配信 産経新聞)

宮崎県の口蹄(こうてい)疫問題で、ワクチン接種後の家畜の殺処分を国や都道府県が強制的に実施できるようにする口蹄疫対策特別措置法案が27日、衆院本会議で可決された。28日にも参院本会議で可決され成立する見通し。

特措法では、感染疑いがなくても感染を広げないために一定地域で強制的に殺処分ができる。これまでは強制力がないために、殺処分が前提のワクチン接種には農家の同意が必要で、27日までに同意しない農家21件が残っていた。

特措法が施行されれば、国が指定した地域で都道府県知事が家畜の所有者に殺処分を命令。従わない場合は、所有者に代わり殺処分することもできる。

成立を前に、現行の家畜伝染病予防法でもすぐに殺処分すべき県の種牛49頭について“助命”を訴えていた東国原英夫・宮崎県知事は27日夜、「当然、手順を追ってやらねばならない」と述べ、殺処分にも理解を示した。

ワクチン接種に同意していない農家への今後の対応について、県畜産課は「強制すれば今後の防疫に支障をきたす」として、同意を取り付ける努力を続ける方針だという。

宮崎口蹄疫被害支援ツイッター募金

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宮崎・口蹄疫 国「報告遅い」県「義務ない」 種牛症状めぐり応酬

(2010/05/29 西日本新聞朝刊)

宮崎県の「口蹄疫(こうていえき)」問題で、県が殺処分回避を求めていた種牛から口蹄疫とみられる症状が現れたと28日午前に明らかにしたことについて、農林水産省は知らされていなかったとした上で「発熱などの症状が出た時点で報告すべきだ」と批判した。県側は記者会見を開き「(家畜伝染病予防法では)発熱だけで報告する義務はない」と反論。情報の伝達をめぐり国と県が批判の応酬をする事態になっている。

一方、同日午前の県議会で東国原英夫知事は、口蹄疫の症状が現れた種牛は49頭のうち2頭としていたが、県は同日夜、1頭だったと訂正した。

農水省によると、担当者が同日昼の報道で種牛の感染疑いを知り、県に連絡して事実を確認。未報告について県に再発防止を求めると「県側は口頭で謝罪した」という。これに対し、県幹部は同日夜の会見で、49頭が既に殺処分対象になっていたため「経過を逐一報告する必要はない」と反論。謝罪についても「していません」と農水省の対応に不満を示した。

県によると、22日に49頭のうち1頭に発熱の症状が現れ、翌日に回復した。別の1頭も26日に発熱し、28日朝には水疱(すいほう)やよだれが出て、口蹄疫と判断した。2頭とも、発熱の段階では農水省に報告しなかった。

宮崎県は28日、新たに感染の疑いがある牛、豚を川南(かわみなみ)町2カ所、高鍋町1カ所で確認したと発表した。累計は224カ所、約15万5千頭。

<口蹄疫>「宮崎ナンバーお断り」 運送業者、県外で被害

(2010年5月28日 毎日新聞)

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題に絡み、家畜の餌などを運ぶ県内の運送業者が、感染を恐れる県外の取引先から「宮崎ナンバーは出入り禁止」などと、配達を拒否されたり敬遠されるケースが相次いでいる。県トラック協会のアンケートで分かった。畜産とは無関係の野菜や木材の積み荷も敬遠されており、根拠のない風評被害に、協会は「このままでは休業や廃業も出てくる」と危機感を強めている。

アンケートは12~14日、畜産関係を取り扱う45社を対象に実施。うち21社が「影響がある」と答えた。荷は牛・豚や飼料の他、ピーマンやキュウリなど。県外の積み込み先や下ろし先の農場などで車両が「入場禁止」にされたり、長時間の消毒を求められるほか、取引停止も増えているという。また、各業者は自費で消毒液や噴霧器を購入しており「経費増の一方で、売り上げは激減した」との回答もあった。

県内のある運送会社は「麦や木材の積み荷でも『宮崎ナンバー』というだけで仕事を断られることもある」とため息をついた。

協会は支援策として各社の運転資金に対し助成する方針を決め、具体案を検討中。牧富士夫事務局長は「会員企業には消毒の徹底を指導しており、何とか風評被害を食い止めたい」と話している。

種牛、主力級の5頭の処分も要求 口蹄疫で生産者団体

(2010.5.29 日本経済新聞)

宮崎県で広がる家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)を巡り、畜産農家らでつくる全国肉牛事業協同組合と日本養豚協会などは29日、東京都内で記者会見し、特例措置として隔離されている主力級5頭を含む種牛54頭を速やかに殺処分とするよう求めた。そのうえで、迅速に消毒するなど感染拡大防止策を怠ったとして、初動を含めた県の対応を批判し、東国原英夫・同県知事に謝罪するよう要求した。

全国肉牛事業協同組合の山氏徹理事長は、種牛49頭のうち2頭から口蹄疫に似た症状が出たのに県から国への報告が遅れたことなどについて「全国の生産者への裏切りであり、言語道断」と厳しく批判。「種牛は民間にも国にもいる。今後も意図的に情報を隠ぺいするなら、他県の生産者が宮崎に牛を購入に行けない。(種牛を残すことは)長い目で見て宮崎の畜産のためにならない」と強調した。

日本養豚協会の志沢勝会長も「発生から40日がたつが、殺処分はまだ半分しか終わっていない。先進国では考えられない」と指摘した。

*上記の記事は、非常に嫌な流れを示すものです。全国肉牛事業協同組合と日本養豚協会についてですが、民主党に協力を要請されていた可能性が高いのです。

全国肉牛事業協同組合は、小沢幹事長にお世話になったようです。      「kouteieki.pdf」をダウンロード

日本養豚協会は、赤松大臣に借りがありました。

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そして両団体は、鳩山総理に協力を要請されたようです。

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民主党は、宮崎県に責任を転嫁したいと考えている事が、これで明白になりました。

MPJコラム - 口蹄疫災害とマスコミ批判

文/宇田川敬介(コンサルタント・ジャーナリスト 2010-5-16)

宮崎県の畜産が大変なことになっている。口蹄疫が連休前から徐々に広がり、数万頭(もっと多くなっているかもしれませんが)の家畜が殺処分されています。  

これに対して、政府はまったく手を打たず、連休中も外遊をしたり、普天間問題で沖縄県民から非難されたりという始末です。  

さて、この問題に関して「なぜマスコミは報じないのか」と、私に言ってくる人が多いので、この辺で考えをまとめておこうと思います。普段、読んでいただいているイメージとは違うことになるかもしれませんが、マスコミ、ことに新聞社の役員をしている私が、私の立場でマスコミを語るのもよいのかもしれません。  

まず、結論から言って今回の「マスコミ批判」は少し異常です。  そもそも宮崎県側(あえて団体名などを伏せます)が、「政府が対策をとり、めどがつくまでマスコミの報道規制協力」を申し述べてきて、そのうえで、鹿児島や熊本などが同調した経緯があります。マスコミ側も、政府が緊急に対策をとるものと信じ、「火事が小さいうちに消される」という確信の下、報道を控えていました。  

報道を控えたのは、まぎれもなく、宮崎県の畜産業の振興のためです。ここで小さい事件である間に大きく報道しては宮崎の畜産に大きな打撃になります。  

皆さんは違和感があるかもしれませんが、マスコミはマスコミの影響力そのものも非常によく知っています。BSEの時に、検査済み牛肉も売れなくなり、都内の焼き肉店などが経営の危機にひんしたのは記憶に新しいところでしょう。宮崎県側とマスコミが、それを最も恐れた結果といえます。当然、その前提は「政府が早急な対策をすること」であるのは、言うまでもありません。  

しかし、その政府が何もしなかった。  

最も大きいのはここです。  

民主党は、マスコミが取り上げるような選挙に関係があることしかしない政権です。マスコミが大きく騒げばすぐに対策をとるかもしれません。しかし、その後数年間は宮崎県産の肉は都会での流通の信用に耐えられなくなることになります。「口蹄疫事件があったが、このような対策ができたので解決した」という報道をマスコミも宮崎県側も期待したのは言うまでもありませんが、政府によってその期待は裏切られたのです。  

裏切られたとわかった瞬間に、「報道をすればよい」という意見もあるかもしれません。しかし、当初の宮崎県産の肉の信用の低下ということは、避けられなくなってしまいます。ではどうすればよいのか。そこが問題になります。  

今回の件に関しては、あえてマスコミの肩を持つ意見を述べました。  私が思うところ、「マスコミが騒がなくてもやるべきことをやるのが政府」と考えています。マスコミが動かなくても、今回の事件は政府が行うべきことではないでしょうか。  

そう考えると、批判の行き先は、本来マスコミではなく政府ということになります。逆に今回、報道をしないことで「マスコミは民主党寄り」という批判をするのであれば、それは当たっているかもしれませんが、少なくとも事実認識が欠けていることは間違いがないでしょう。  

口蹄疫から離れて、報道は影響力が強いだけに、その行使は慎重に行わなくてはなりません。小泉郵政選挙も、昨年の政権交代スローガン選挙も、いずれも、その影響力によって国民が動いた結果でしょう。しかし、その結果日本はよくなったでしょうか。  

では、何がマスコミを悪くしたのでしょう。ここにも国民の問題があります。受け手が、しっかりと勉強していれば、マスコミが報道しなくてもわかりますし、また、政治で言えば、イメージ投票をやめれば、政策がきっちりと反映されるようになります。  

政治もマスコミも、結局国民の民度に合わせて、その質を低下させてしまっている。われわれ記者の間では、そのようなことを平気で言います。批判が多いのもわかりますが、では、私に「口蹄疫でなぜマスコミは報道しないのか?」と質問してきた皆さんは、この事件を広めるために何をしましたか? 

結局マスコミ、という第三者頼みではないでしょうか?  マスコミの現場にいてまさにそのことを痛感する毎日です。  

あえて、今回は議論になる意見を申し上げました。様々なコメントを期待しております。

MPJコラム - マスコミ依存の国民

文/宇田川敬介(コンサルタント・ジャーナリスト 2010-5-17)

昨日、「口蹄疫災害とマスコミ批判」ということで、あえてマスコミ側の意見を記載した。ここMPJのコラムニストで新聞社の人間、記者クラブに所属しているのは私一人だ。その意見を書いておかなければならない。当然、批判が来るのは予想している。だから「あえて、今回は議論になる意見を申し上げました。様々なコメントを期待しております」と締めくくったが、この文章の意味が伝わった人と伝わらなかった人がいたようだ。  

今回もあえて皆さんに対して批判をしよう。マスコミは、「報道する・しない自由」ということに関して、国民・読者から批判は受けるが、マスコミが読者を直接批判することはまれであるからだ。今回はあえてこうも記載しておく。「これがマスコミの実態です」と。私個人の意見なのかどうかは判断をお任せすることにする。  

さて、マスコミ批判。今回の私に対するコメント(5月16日時点)に関して言えば、大きく分けて「マスコミが報道しない自由で使命を忘れている」「マスコミが現政権(民主党)の不始末を隠している・擁護している」「マスコミの報道が偏っている」というものだ。  

もっといえば「マスコミが中立ではない」という。今回の批判の多くは「宇田川も中立でない人の一人か」というものだ。もちろん、この批判の中に「ジミンガー」というものも少なくなかった。今回、コメントの中で、口蹄疫事件と関係がないこれら「ジミンガー」は無視することにする。  

さて、マスコミは取材し、そしてその内容を編集長(新聞の場合は編集委員・テレビの場合はチーフプロデューサー)が、掲載の有無や紙面の大きさを判断する。当然、この時点で「記者」と「編集長」の二人の個人のフィルターが入ってくる。  

それらが、誰かの検閲などもなく、情報として垂れ流される。実際に、大手新聞で言えば、記者・編集者・編集委員のごく少数の人間だけで紙面が構成され、また、その紙面が世に流れてしまう。過去に、政府(自民党)が何度もここの偏向報道に問題を呈してきたが、残念ながら憲法の表現の自由を盾に、多くのマスコミがそれを拒否してきたのだ。  

この状況だが、細川内閣で変化があった。細川内閣ができた時に「椿事件」が起きたのだ。テレビ朝日が自民党政権を負けさせるという意思を持って偏向報道を行ったというものである。テレビ朝日の報道局長である椿氏の名前を取って「椿事件」という。この事件ののちに、マスコミ報道は一時中立的になったが、残念ながら現在、中立な報道であるとは言い難い。なぜならば「編集長」が「中立」でないからだ。  

さて、一方で、私は「民度が」ということを記載した。単純に考えて「それでもマスコミに期待している」から「中立でない」と批判するのであり、完全に信用していないのであれば見ないはずだ。しかし、マスコミを信用していない人ばかりであれば、昨年の政権交代は起きなかったであろう。結局マスコミを信用してしまうから、そして信用してしまう人が多く、それをネットの人々が「マスコミは間違えている」と説得できないから批判につながるのだ。  

そして、それが民度だ。私は、民度に関しては急に変わるものではないが、ではマスコミを批判する人々に関しても「口蹄疫に関する問題をリアル世界でどのように問題視しましたか」という質問に答えられていないと思う。今回のコメントでも、自分の態度を反省するコメントは少ないし、また、少なくとも私の周囲のネットユーザーは答えることはできていない。「この事件を広めるために何をしましたか? 

結局マスコミという第三者頼みではないでしょうか?」という一文に「責任転嫁だ」というコメントも多くありましたが、それこそ「マスコミを批判しながら依存している」のではないでしょうか?  

私は、実名で、新聞社名も明かしてこのように表明している。では、批判の人々で名前を出した人は何人いるのか。三橋貴明が良いのは、実名でマスコミを批判し、その発言に責任を持っているからだ。自分で責任を持って批判することができる、当然その反論を受けて立つこともできる。そこに敬意を表する。私も、三橋も特別な人間ではない。私は8年前まで、三橋は3年前まで、普通のサラリーマンだった。でも、自分を批判の中にさらすことによって、自分の主張をしている。皆さん、自分に置き換えてどうであろうか。「私は」とまず他人を批判する前に自分に言い訳をしていませんか?  

今回のマスコミ批判の話をあえて、「釣り針」であげてみた。私は実験的に「マスコミに依存しないで行動する人」を見てみたかった。皆さんを実験に巻き込んで申し訳ない。この場を借りて謝罪する。  

しかし、同時に、マスコミ依存と、自分で行動する人の少なさを見せてもらった。そして、この「マスコミへの依存心」が民主党政権を作ったということを確信するにいたったのだ。  最後に、批判されるついでにあえて言う。  

「皆さん、やらない言い訳をするのはやめよう。そして、自分で行動しよう」

MPJコラム - 懲りずに口蹄疫禍のマスコミ批判について

文/宇田川敬介(コンサルタント・ジャーナリスト 2010-5-23)

前二回、あえて、マスコミの意見を記載した。批判も多くあったが、参考になったという声も少なくないのが現状だと思う。実際、読んで率直に「マスコミ批判をしている人がマスコミを知らない」という状況であることを再認識した感じだ。  

口蹄疫に関して、この文章を書いている5月20日現在、テレビなどでも様々な報道がされるようになった。18日に政府はやっと緊急対策本部を作った。遅すぎる対応であることは否めない。1頭目の感染牛発見から実に2か月後だ。  

簡単に、この事件に関する編時的な経過を記載しておこう。  

3月17日/口蹄疫疑いの家畜発見。県保健局対応せず

3月25日/口蹄疫疑いの家畜再発見、県保健局対応せず

4月18日/宮崎県、口蹄疫発声の疑いを確認、県内を調査開始

4月23日/宮崎県、9頭の牛が口蹄疫感染を確認。(この時点で報道規制)

4月30日/赤松大臣、外遊(5月8日まで)

5月2日/厚生労働省・農林水産省記者クラブにプレスリリース配布

5月7日/小沢一郎幹事長宮崎訪問

5月10日/赤松農林大臣宮崎県訪問

5月18日/首相記者会見、政府対策本部設置。この時点で殺処分11万頭を超える    

3月4月に関しては、5月2日のプレスリリースを参考にした。というよりは、マスコミの場合、リリースを「正」とする慣習があることを伝えておく。ネットなどに記載されているものと多少異なるかもしれない。  

私が、前回のコラムを記載したのが、5月10日の赤松農林大臣の宮崎県入りのところである。この時点で、政府がおかしいのは当然、初動の県、マスコミ規制をした地元団体、そして、規制を受けたマスコミ。どれも異常であることは明らかだ。  

ネット上は「マスコミが報じない」というコメントなどが非常に多く存在した。しかし、その時点で、プレスリリース入手1週間しかたっていないのが現状である。また、驚いたことに、この時点(10日)で大手新聞五社に対する「報道すべき」という読者からの意見は、のべ12400件と意外と少ない。一人が5社に出したとすれば、総人数はさらに少なくなってしまう。  

それ以外の事実で、マスコミにいないと入手できない情報はプレスリリースの配布日程だけだ。それ以外は誰でも入手できる情報である。  

ここまでは時間経過と事実の問題だ。「私はやった」といっても、実際に少ない読者意見では、話にならないのは見てのとおりであるし、宮崎県もなぜプレスリリースが遅れたのかを問題にすべきであろう。5月2日まで宮崎県だけで対応していたという事実は、宮崎県の対応が非難されても仕方がない。政府がおかしいのは、ここで改めて議論する必要はない。緊急事態に外遊に行きゴルフをしている大臣が批判されないはずはない。  

このように事実を調べられる状況で、批判コメントを多くいただいた。  

そして19日、私が都内のスーパーで買い物をした時、福岡産の牛肉を返品に来ている婦人がいた。手には口蹄疫禍の新聞だ。「こんな危険なものを売っているなん信じられない」といって、強引に返品をしているではないか。対応していた店員に「多いのですか?」と聞くと「報道から多くなりました」という。「口蹄疫は人体に害がないと報道されていますが」というと「曲がったキュウリが売れないのと一緒ですから。少しでも傷が付いているように思われたら、問題のない商品も売れないんです」という。これが物売りの現場だ。ほかにも九州の産品に影響が出ている現場に遭遇している(それらの影響についてスーパー各社に問い合わせたが、現時点で回答はない)。  

私が、問題視しているのは、ネットとリアルの関わり方だ。ネットで声をあげていても、現実がこのように乖離してしまっている。ネットユーザーはネットというメディアを持っているのに、ネットに固執し、また自分と違う意見を排除し、他の意見を入れることが少ないのではないか? それで何が変わるのか? 他人を批判するのは簡単だが、では、このスーパーに返品に来た婦人を止めることにネットは無力なのか? 

この婦人の民度が高いとはとても思えないが、逆に、こういった人が多いのは、ネットの正論が伝わらないからではないのか。  

口蹄疫の問題を出したのは不適切かもしれない。現に国会新聞社の社員18人中12人が宮崎県に派遣されボランティアとして働いている(記事が来ないので、完全にボランティアしかしていないようだ)。それほど現場がひどい状態になっていることを例にあげたことは謝罪しよう。一方で、報道せよという声が10日までに、リアルであまりにも少なかった事実を見て皆さんは何を思うだろうか?  

マスコミがあてにならないのは、批判の通りだ。新聞社にいる私が言うのだから、より信憑性が高いと思う。少数の編集者の玩具になっている現在のマスコミの体制で正しい報道をすることは難しい。しかし報道の中には事実が含まれている。ではなぜ、事実のみを取り出し、そしてネットというメディアを駆使して、正しい情報をリアル世界に広めようとしないのか。現場に行かなくても一時ソース情報を得ることもできるのではないか。  

自分たちの部屋で自分たちを正当化するコメントを読み溜飲を下げるーーネットユーザーのネットに対する認識がここにあるのかと考えさせられた。そして、この婦人への影響をなぜ「マスコミ」へ責任転嫁するのか? ネットは有力なメディアであるはずだ。それをわかっているユーザーが実際にリアルで立ち上がらなければ、ネットが社会を変えることはできないであろう。  

前二回、私はこのネット、あるいはヴァーチャル世界から出てこない人々に対して、あえて、苦言を呈した。マスコミの人がどのようにネットを見ているかを披露した。批判されてうれしい人はいない。理解はするが、私の文章力の欠如も相まって、真意が伝わらなかった人も少なくない。  

今回は、私自身の意見だ。どうぞ、批判を展開していただきたい。そして批判がすんだら、ネットユーザーとして立ちあがってもらいたい。マスコミに依存するのではなく、ネットの力で世の中をよくするために。

北海道新聞2010.5.31朝刊コラム

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農相、殺処分の週内終了を指示 口蹄疫で宮崎訪問

(2010/05/30 共同通信)

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赤松広隆農相は30日、口蹄疫への対応を協議するため宮崎県を訪れ、口蹄疫への感染などで既に確定している牛、豚約5万5千頭の殺処分について、週内に終了させるよう同県に指示した。その後、発生地から10キロ圏内でワクチン接種した約12万5千頭の殺処分実施に移り、感染の拡大防止を進める。

農相は東国原英夫知事と会談し「結果的にこれだけ(被害が)拡大して申し訳ない」とあらためて陳謝。東国原知事は「重要なのは、防疫と同時に、農家の再建支援を実施することだ」と述べ、国の一層の支援を要請した。

会談後に東国原知事は、殺処分を表明している種牛49頭について「一両日中に(処分が)完了する予定だ」と語った。

農相は記者団に対し、牛、豚の死骸の埋却地に関して「(被害が甚大な)川南町、高鍋町の埋却地の確保にほぼめどが付いた」と説明。28日成立した口蹄疫対策特別措置法が6月4日に公布され、即日施行になるとの見通しを明らかにした。

宮崎県、種牛49頭を殺処分 残りはエース級5頭に

(2010年5月31日 msn産経ニュース)

口蹄疫問題で宮崎県は31日、全国の畜産関係者に“伝説の牛”として知られた「安平」や、次世代のエースを含む種牛49頭を殺処分した。県が保有する種牛は、県家畜改良事業団(高鍋町)から西都市に避難させたエース級の5頭だけとなった。5頭については、県が経過観察を続ける。

一方、榛葉賀津也防衛副大臣が同日、宮崎県庁を訪れ、東国原英夫知事と面談した。防衛省は家畜の埋却地不足に対応するため、航空自衛隊新田原基地(同県新富町)の周辺用地を提供する方針を決めている。

県によると、感染疑いが見つかった農場で殺処分対象になった牛や豚のうち、5万頭以上が埋却地不足などで処分が遅れている。これとは別に、発生地から半径10キロ圏内でワクチン接種を受け、今後処分される家畜が約12万5千頭いる。県の試算では、牛の埋却には千頭当たり約1ヘクタールが必要。

宮崎の農家「何のために来たのか」、口蹄疫被害「約束守って」

(2010年6月2日 日本経済新聞)

家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)拡大を受け、東国原英夫知事と会談するため鳩山由紀夫首相が1日に訪問したばかりの宮崎県。「何のために宮崎に来たのか」。農家からは驚きと怒りの声が相次いだ。

首相と知事の会談に同席した同県川南町の養豚農家、河野宜悦さん(48)は、別の農家で家畜の殺処分を手伝っている最中に友人からの携帯メールで退陣表明を知った。「『できることはすべてやる』と言っておきながら……。約束は守ってもらわないと」とあきれた様子。「被害は今も続いている。空白をつくっても仕方ないので次の人に期待する」と話した。

県庁で記者団の取材に応じた東国原知事は「首相の言葉がほごになるなら、国に対して腹をくくって気合を入れていかねばならない」と気色ばんだ。首相が退陣表明で口蹄疫問題に触れなかったことには「残念に思う。もうちょっと配慮してほしい」。

殺処分されたエースの種牛「忠富士」を育てた川越忠次さん(52)=宮崎市=は自宅でテレビにくぎ付けになった。「宮崎を全面支援すると言っていたが、言葉通りやってくれるか心配」と不安そうに話した。

口蹄疫殺処分の補償額、飼育期間や血統で加算

(2010年6月2日 読売新聞)

宮崎県は2日、口蹄疫問題での家畜の殺処分に伴う補償額の算定基準を発表した。  政府が当初、総合対策で示していた一律支給でなく、それぞれの家畜ごとに個別評価する。

川南町や西都市など計9市町で、感染(疑いも含む)して殺処分される家畜と、防疫対策のためワクチン接種後に殺処分される計約28万頭が対象。

肥育牛や乳牛など種別に応じて基準額を設定し、飼育期間や血統を考慮して加算する。肥育牛の場合、子牛時の買い取り価格を基準とし、飼育日数に応じて1日当たり約840円。血統は最高7万円を上積みする。ワクチン接種から殺処分までにかかった餌代のほか、経営支援資金も支給する。県は、感染家畜分の補償を250億円、ワクチン接種分を325億円とみているが、更に膨らむ見通し。感染家畜分は国が全額負担するが、ワクチン接種分は国と県の負担割合が決まっていない。

風評被害ズシリ 業者「宮崎産 返品の山」 「感染区域外なのに」嘆く農家

(2010.6.2 毎日jp)

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、感染発生地から半径20キロ範囲を超え、出荷に問題のない地域の県内畜産農家にも県外の取引先から「宮崎県産牛は売れない」と出荷を断られるケースが出ている。感染した牛の肉が市場に出ることはなく、同県延岡市の農家は「県産牛全体がイメージダウンしている」と嘆く。JA宮崎中央会も「販売される肉の品質に問題はない」と風評被害の広がりを警戒している。

県北部の延岡市内で肉牛300頭を肥育する中島武夫さん(84)は「東国原(英夫)知事ブームのお陰で宮崎県産の人気が定着してきたのに……」と、ため息をついた。

4月20日に中島さんの牧場から南へ約30キロ離れた同県都農(つの)町で感染1例目が確認されて以降、毎日、牛に酢を散布したり、敷地内に消石灰をまくなど消毒作業に余念がない。

県内有数の畜産地帯の川南町などへも感染が広がった5月上旬。九州外の食肉卸売会社から「川南で買い付けが出来なくなった。牛を分けてほしい」と注文が入った。約5頭を搬送する矢先の18日、県内に「非常事態宣言」が出された。会社側から「スーパーで宮崎産が売れ残って返品の山になっている。もう要らない」と電話が入り、取引中止となったという。

県内では牛・豚が全頭殺処分される移動制限区域(発生地から10キロ圏内)に、幹線道路の国道10号が入った。鹿児島県内にも取引先があったが延岡から南へ牛を運ぶには10号を通過せねばならず「移動中に感染したら大変」(中島さん)と取引を自粛。今は延岡市内の食肉処理場だけに牛を運び、肉は大手食品会社を通じて全国へ販売している。

感染発生地から南西へ約80キロ離れた同県都城市の畜産業者にも影響が出ている。JA都城によると、県外の大手スーパーなどから「宮崎県産は遠慮します」との声があり、取引が停止している量販店も出ている。中村健次・肥育牛課長は「全国的に牛肉の相場が下がっている。口蹄疫問題の長期化で宮崎県産だけでなく、牛肉自体への買い控えの影響が心配だ」と述べた。

また農林水産省によると、口蹄疫を巡る不適切な表示について4月20日~5月31日に全国の小売店延べ約1万6000店を調査。うち9店(九州と関東、関西)で「宮崎県産の牛肉は取り扱っていません」などの張り紙があったが、すでに表示を撤去したという。

JA宮崎中央会農政課は「殺処分の作業に追われ、風評被害の実態把握に手を付けられない」と頭を悩ませる。東京都内のデパートなどで宮崎を応援する物産展も開催されており「全国に向けて県産牛の安全性をアピールしたい」と述べた。

食品流通に詳しい甲斐諭・中村学園大教授 口蹄疫について政府など公的機関が「牛肉や豚肉を食べても感染する恐れはない」と繰り返し、広報すべきだ。風評被害110番のような通報窓口を設け、不適切な表示などをした業者への指導も必要だ。対策が不十分だと、今後、搬出制限区域内(発生農場から半径10~20キロ)の健康な家畜の肉が出荷された時に風評被害が起きる危険がある。

家畜の移動容認を伝達

(2010.6.3 msn産経ニュース)

口蹄(こうてい)疫問題で、現地対策本部の山田正彦農林水産副大臣は3日、発生地から半径10キロ圏内でワクチン接種を受けた家畜に限り、一定の場所に集めて処分できるよう、農場からの移動を特例で認める方針を東国原英夫宮崎県知事に伝えたと明らかにした。県によると、接種を受け、殺処分、埋却対象となっている牛と豚は計約10万頭いる。

山田副大臣は処分のペースについて、牛は1日300頭程度にとどまることから「このままでは(牛の処分に)半年かかる」とした上で、作業の迅速化を図り、今月中の処分終了を目指すため「ワクチン接種から14日経過した牛を生きたままトラックにのせ、埋却場所まで運ぶことは可能」と知事に伝えたという。

豚は牛より体重が少ないことから「(個々の農場で)処分して運んだ方がいいのではないか」と記者団に述べた。

口蹄疫:えびの市の制限解除

(2010.6.3 毎日jp)

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で3日、県西部のえびの市で実施していた県の「終息確認検査」が終わり、ウイルスが残っていないことが確認された。県境を接する鹿児島、熊本県の検査でも異常はなく、両県の一部を含む家畜の移動制限区域(半径10キロ以内)と搬出制限区域(同10~20キロ以内)は、4日午前0時に解除された。

制限区域の解除は、4月28日に感染疑いが確認されて以来37日ぶり。これにより、両地域での家畜の出荷が可能になった。

えびの市では5月13日まで4農場で牛と豚に感染が確認されたが、以降の発生はない。県は5月下旬から、半径3キロ以内の牛の血液検査と豚の目視、3~10キロ圏の牛と豚の目視検査をしていた。

赤松農相「口蹄疫は責任免れ得ない、新しい人に」

(2010年6月4日 読売新聞)

鳩山内閣の総辞職を受けて記者会見をした赤松農相は4日、宮崎県の口蹄疫問題をめぐり、「結果的に(感染拡大を)抑え切れていない。わたし自身の責任は免れ得ない。現地のみなさんに深くおわびしたい」と改めて陳謝。

その上で、「けじめをつける意味で、新しい方にやっていただくのがいい」と述べた。

口蹄疫は3日現在で269農場に感染が広がり、計18万頭を超える牛や豚が殺処分の対象になっている。赤松農相は感染が拡大した大型連休中、中南米に外遊しており、農家からは「危機意識がない」などの批判が出ていた。

宮崎の主力級種牛5頭、口蹄疫感染シロ

(2010年6月6日 読売新聞)

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、県は5日、主力級種牛の特別措置で避難させている5頭から4日に採取した検体は、口蹄疫ウイルスを調べる遺伝子検査で陰性だったと発表した。

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同じ畜舎にいた種牛「忠富士(ただふじ)」の感染が発表された5月22日以降、県が続けてきた14回の検体採取と遺伝子検査は終了した。今後、感染が確認されなければ殺処分は免れる見通し。県は「忠富士からの感染はないとほぼ断定できた。宮崎の種牛を残せる希望が出てきた」としている。

5頭は、忠富士などと一緒に畜舎で管理。この畜舎は家畜の移動制限区域内となり、県は主力級種牛を守るため避難させたが、忠富士の感染が判明。5頭も家畜伝染病予防法に基づき、殺処分の対象になったが、県は国と協議し、処分せずに遺伝子検査を続けていた。

◆主力級種牛の特別措置=主力級種牛5頭は、忠富士などと一緒に宮崎県高鍋町の畜舎で管理されていた。この畜舎は家畜の移動制限区域内となったが、県は主力級種牛を守るため5月13~14日に特別に避難させた。その後、忠富士の感染が判明。5頭も家畜伝染病予防法に基づき、殺処分の対象になったが、県は国と協議し、処分せずに2週間、遺伝子検査を続けた。

不思議な偶然の数々/口蹄疫

(2010年06月08日 asahi.com)

一縷(いち・る)の望みをつないだ種牛たち。しかし、5頭が、念のために行われた「抗体検査」で「陰性」となり、延命を手に入れるまでには、不思議なくらいの偶然と、特例に次ぐ特例があった。

口蹄疫(こう・てい・えき)の感染疑いが出た4月20日の直後、計55頭の種牛がいた県家畜改良事業団が移動制限区域に入った。そして発生農場は事業団から数キロの地点まで近づいてきた。

このため、県は「エース級」の6頭を選抜。本来は移動が許されないのに「特例」として、5月13~14日に2日がかりで、20キロ離れた西都市の山中へ移動させた。

当初の想定は西米良村。しかし、移動開始後に「(避難予定場所の)周辺に畜産農家があった」として急きょ行き先を変更。6頭を野営させるなどして避難を完了させた。

それから1日と少したった同月16日未明、県は事業団内で感染が疑われる肥育牛が見つかったと公表した。同じ施設内で感染の疑い例が見つかった場合は、すべて牛や豚は殺処分の対象となる。

実は、この肥育牛は6頭が避難を終えた日には症状が出ていた。しかし、県は「(避難した直後に)本当にいきなり(症状がある牛が)出た」と説明。事業団に残っていた次世代のエースなど49頭は殺処分の対象となった。

避難先でも「不思議」は続いた。県は同月22日未明、6頭のうち1頭が遺伝子検査で「陽性」とされた、と発表した。しかし、実は、「陽性」は19日の検体で出ていたが、県はこれを明らかにせず、翌20日の検体も検査に出し、これら2回の「陽性」の結果を受けて初めて明らかにした。

一緒にいたほかの5頭も殺処分対象となる可能性が高まった。だが、県はこの時の発表で、避難先の牛舎には部屋が七つあり、「陽性」とされた1頭だけが体調が悪く興奮状態だったためほかの5頭と1部屋分離れた部屋に入れられていた、ほかの5頭には症状はない――と説明。再度特例を求め、残りの5頭を2週間、遺伝子検査を繰り返す経過観察とした。

県がこの1頭の「陽性」を明らかにした日、東国原英夫知事は、事業団に残った49頭が、実は殺処分されていないことを明らかにした。そして、特例として殺処分回避を求める趣旨の発言を報道機関のカメラやマイクに向かって発した。

ところが、知事は5月27日夜になると「国には(殺処分回避を)直接要望していない」と言いはじめ、翌28日午前には、49頭の一部からも口蹄疫の症状が出たことを自ら発表した。この日夕の県の発表によると、実はこの牛は、26日に発熱し、その症状はその日のうちに知事に報告されていたという。

知事は7日開会した県議会6月定例会の提案理由説明の中で「日本畜産界の財産を失う結果となった。『守って欲しい』という要望が全国から寄せられており、私としても誠に残念」と述べた。

◆5頭無事 喜べぬ県―素直には喜べない結果だった――。6日夜に県庁で開かれた記者会見。前日の遺伝子検査結果の発表会見には姿を見せなかった幹部が報道陣の前に現れ、喜びの言葉を漏らした。しかし、その表情は、5頭と一緒に避難した1頭、そして、施設に残った種牛49頭がすでに殺処分されていることから、決して晴れなかった。冷凍精液の年間供給量は避難した6頭で9割を占めており、5頭になった今後は、これまでの7割に落ち込む見通しという。

「必死で守ってきたかいがあったと大変うれしく思っている。一方、50頭の種雄牛が犠牲になり非常に残念。そちらの方を非常に重く受け止めている」 児玉州男・県畜産課長は、報道陣から感想を問われ、こう話した。5頭については、2週間に及ぶ遺伝子検査と、念のための抗体検査はすべて「シロ」。しかし、もともと県家畜改良事業団(高鍋町)で管理していた種牛は55頭。9割以上を失った状況では決して素直に喜べなかった。

現在、西都市尾八重の避難先から半径10キロの地域は移動制限区域になっている。5頭と一緒に避難していた「エース中のエース」忠富士が先月22日、遺伝子検査で陽性となったためだ。

県は、10日に再び5頭の抗体検査を行うとともに、制限区域内に入れられてしまった2戸の農家にいる牛を目視検査することで、清浄性を確認することにしている。異常が無ければ、13日午前0時に制限を解除するという。

5頭について、県は再び県事業団の施設に戻す予定だという。ただ、川南町を中心とした地域では現在も口蹄疫の発生が続いているため、児玉課長は「(川南町付近の)清浄性が確認され、農家の経営が再開されるぐらいまでは今のところに置いておきたい」と話している。

口蹄疫 宮崎県都城市で牛3頭が「疑い」 同市では初

(2010年6月9日 毎日新聞)

農林水産省と宮崎県は9日、都城市高崎町の肥育農家で、家畜伝染病・口蹄疫(こうていえき)特有の症状を示している牛3頭を確認し、感染疑いが強いと発表した。川南町など県央部を中心に2市(えびの市は既に終息)5町で確認されていた口蹄疫は、日本最大級の畜産地帯に飛び火した。

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9日、肉牛250頭を飼育している農家を診察した獣医師から、よだれを垂らしている牛がいると県に届け出があり、立ち入り検査の結果、3頭に口蹄疫特有の症状が見られ、発熱と舌のただれなどを確認した。県は検体を同日午後、動物衛生研究所(東京)に送った。同じ部屋で飼われている6頭にも感染疑いが強いとして検査結果を待たずに計9頭を殺処分・埋却する。遺伝子検査の結果は10日に判明する。

結果が陽性であれば同じ農場で飼育されている他の241頭も殺処分する方針。また、発生地から半径10キロの移動制限、同10~20キロの搬出制限区域を設定する。

発生が集中している県央部の川南町から都城市高崎町までは直線距離で約60キロ。

山田正彦農相は「埋却地を確保できている。迅速な対応ができれば、えびの市のように清浄化できる」と述べた。

宮崎、日向両市でも口蹄疫感染の疑い

(2010年6月10日 読売新聞)

宮崎県の口蹄疫問題で、県は10日、新たに日向市と宮崎市でも感染疑いのある家畜が見つかったと発表した。

両市で感染疑い例が確認されたのは初めて。感染地域はすでに終息したえびの市を除き、4市5町へと拡大した。殺処分対象の家畜は、19万818頭となった。

日向市では肥育牛農家の牛3頭の舌にびらんなどが、宮崎市では養豚農家の豚3頭の鼻やひづめに水ほうが見つかった。同日、検体を採取し、動物衛生研究所(東京)に送ったが、いずれも口蹄疫の特徴的な症状が出ていることから感染の疑いがあると判断した。

宮崎市によると、この養豚農家では豚約1500頭を飼育しており、埋却用地が確保され次第、すべて殺処分する方針。

口蹄疫 宮崎特産品に応援フェア 一方で心配の声も

(2010.6.11 asahi.com)

家畜伝染病・口蹄疫(こうていえき)が宮崎県内で発生していることを受け、宮崎ナンバーのトラックが拒まれるなど、風評被害が広がっている。宮崎県東京事務所は、人の健康に影響がないことを伝えるチラシを配布。デパートやスーパーは宮崎フェアを開催し、畜産農家らの支援に乗り出した。

「宮崎ナンバーで運ぶのはやめて」。ある宮崎県の荷主は、関東や関西の市場や小売店に野菜を納めようとした際に、納入先の業者からこう言われたという。

宮崎県トラック協会によると、飼料の取引を千トン単位でキャンセルされた運送業者や、宮崎県産のゴルフ用の芝の納入を断られた業者もいる。牛や豚を輸送する業者の中には、事業所を隣県に移し、トラックのナンバーを変えるところも出てきた。

「宮崎ナンバーのトラックは消毒回数が多く、安全で安心できるトラックです」。全日本トラック協会はホームページで呼びかけている。

業界紙「畜産日報」の担当者によると、大手スーパーでは客から「人間には感染しないのか」という問い合わせがあるという。宮崎県によると、首都圏にある宮崎牛を扱うステーキハウスでは、口蹄疫を理由に一部でキャンセルもあったという。

「口蹄疫は人に感染せず、感染した肉を食べても人体に影響はありません」。宮崎県東京事務所では、チラシを飲食店やスーパーに配っている。宮崎県の特産品を販売する東京都渋谷区の「新宿みやざき館KONNE」では、「商品の供給にも不安はなく、応援もあってか、5月下旬の売り上げは前年より多いくらいだった」と話す。

スーパーや百貨店では、宮崎の特産品を集めた応援フェアも始まっている。東急ストアは首都圏を中心に85店舗で5月29日から今月1日までの4日間、宮崎の銘菓や酒などを集めたフェアを実施した。担当者は「一部店舗で取り扱っている宮崎牛の売り上げに影響はない。牛肉全体でも売り上げ減少はなく、お客さんは冷静だ」と話す。

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社団法人宮崎県物産貿易振興センター  http://www.m-tokusan.or.jp/

宮崎県:口蹄疫に関する情報提供   http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/nosei/chikusan/miyazakicow/h22kouteindex.html

ワクチンごめんね 現実をブログで  横峯さくらさんから激励も

(2010.6.11 毎日新聞)

宮崎県の口蹄疫被害と闘う川南町の酪農家、弥永睦雄さん(48)が、現状を知ってもらおうと書き込みを始めたブログが、1日平均約3万件のアクセスを集める人気を呼んでいる。「下手な文章だけど、今私たちに何が起こっているのかを伝えたい」と日々の奮闘を写真付きで紹介する弥永さん。ブログには「頑張れ」と多くのコメントが寄せられている。

乳牛など39頭を飼育している弥永さんは、06年3月にブログを始めた。ブログ名は自分の名前「睦雄」から取って「川南町のムッチー牧場だよ~ん」。これまで町の情報などを発信していたが、4月29日に口蹄疫について初めて書き込んだ。「これ以上、被害を増やしたくない。車の消毒を徹底して下さい」。やがてアクセス数が急増。4年間の総アクセス数約220万件のうち約90万件が、この1カ月に集中した。

畜舎が移動制限圏内(発生地から10キロ内)にあり、弥永さんは殺処分前提のワクチン接種を受け入れざるを得なかった。5月25日、接種を受けた日のブログにこう書いた。

<私がいるから安心して注射を受け入れてた感じがしました。でも、私は、心の中で、ごめんね…ごめんね…って39回叫びました…>

20歳の時に畜産業を継いだ弥永さんは「牛を見て育った。牛が好きだから自分も養っていこうと決めた」という。国への怒りも率直につづる。「ワクチン接種って簡単に言わないで下さい」

反響は大きかった。搾乳した牛乳を産廃業者のバキュームカーが回収した時のつらさを「たまらなく切ないです。どうか夢であってほしい」(5月27日)と書いた時には「宮崎、頑張れ!」「家畜のためにもくじけないで」など257件のコメントが寄せられた。

賞金を寄付するなど宮崎への支援を続けている女子プロゴルファーの横峯さくらさんからは激励の電話が来た。「牛さんと豚さん色のしゅりけんを作りました。これで口蹄疫をたおしてください」。県外に住む9歳の女の子から、こんな微笑ましい手紙も届いた。。

5月31日、2頭に感染疑いが出た。39頭は10日にも処分される。「酪農が再開できる日までブログを続けたい。何年かかるかわからないけど、応援してくれた人たちにうちの牛乳を飲んでほしい」と弥永さん。                                  http://green.ap.teacup.com/mutuo/

菅首相が宮崎入り、農家視察 「国家的危機」

(2010年6月12日 毎日新聞)

菅直人首相は12日、宮崎県で口蹄疫(こうていえき)の被害が拡大していることを受け、就任後初めて同県入りした。首相は県庁で東国原英夫知事や関係市長らと意見交換し、「口蹄疫はまさに国家的な危機と認識している。一日も早い終息を見た後には、再建のために必要なことはすべてやりたい」と語り、政府として対策に万全を期す考えを伝えた。

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東国原知事は「万全の対策を講じていただきたい」として▽防疫対策、感染ルート解明などへの支援強化▽ワクチンを接種した畜産農家への補償を全額国費負担▽地域産業復興への支援--などを要請した。

これに先立ち、首相は約22万頭の子牛が生まれた種牛「安平」の育て親、永野正純・宮崎市郡和牛育種改良組合長の農場を視察した。安平は先月殺処分されており、首相は「今は一刻も早く感染が広がらないよう、終息させることに全力を挙げたい」と語った。

口蹄疫の感染は、終息したえびの市を除く4市5町に拡大しており、感染または疑いでワクチン接種を受けた家畜約27万頭が、殺処分の対象になっている。

口蹄疫の感染は、終息したえびの市を除く4市5町に拡大しており、感染または疑いでワクチン接種を受けた家畜約27万頭が、殺処分の対象になっている。

宮崎市は市内の図書館、博物館、公民館など公共施設を12日から一斉に休館にするなど、感染の拡大は市民生活にも影響を及ぼし始めている。

コブクロ、今井美樹さんらと共同で宮崎応援歌

(2010年6月12日 毎日新聞)

感染拡大が止まらない宮崎県の口蹄疫(こうていえき)。故郷の非常事態を受け、著名人にも支援の輪が広がっている。小渕健太郎さん=宮崎市出身=と黒田俊介さん=大阪府出身=の人気歌手ユニット「コブクロ」と、同県高鍋町出身の歌手、今井美樹さんと夫の歌手、布袋(ほてい)寅泰(ともやす)さんは県を勇気付けようと共同で歌を作った。小渕さんと布袋さんが10日付のそれぞれのブログで明らかにした。

タイトルは「太陽のメロディー」。小渕さんは自身のブログで「宮崎県の人の心一つ一つが僕らのところに集まって作らせてくれた特別な歌」と記した。布袋さんもブログで「2人の故郷を愛する気持ちが歌となり、苦境の最中にいる宮崎の皆さんの心に少しでも安らぎを届けられたら」とつづっている。

発表方法は未定だが、録音は布袋さんのスタジオで行われ、ギター2本によるシンプルな曲だという。収益は県に寄付するという。

また、県を通じて300万円を寄付した宮崎県都城市出身の俳優、永瀬正敏さんも、インターネット上に支援を呼びかけるチャリティーサイトを開設。約20人の写真家らが「希望を」をテーマに作品を発表し、宮崎への支援を呼びかけている。

県境6カ所通行止め 鹿児島・曽於

(2010年6月12日 毎日新聞)

口蹄疫(こうていえき)感染疑いの牛が確認された宮崎県都城市と県境を接する鹿児島県曽於(そお)市は12日、県境の一般道路6カ所を三角コーンと看板などで“通行止め”にした。しかし、現場はすり抜け可能で、畜産農家から実効性を問う声も出た。市は県境32カ所のうち他にも20カ所を通行止めにする計画だが、作業は週明け14日に始めるという。

通行止めの看板には「口蹄疫の侵入を防止する為(ため)通行をご遠慮下さい」「曽於の畜産を守る為ご協力をお願いします」と書かれた。家畜伝染病予防法は、72時間の通行規制、遮断を認めているが、発生場所から20キロ以上離れた地域での適用は難しい。そのため鹿児島県も曽於市も「法的には強制できない」という。

また、池田孝市長は12日夜、同市役所での会見で「都城市で2例目、3例目が出たら全面封鎖を検討する」と述べた。

国連食糧農業機関(FAO)へのメール

以前、日本政府は宮崎県内で拡大している口蹄疫封じ込めのため、国連食糧農業機関(FAO)が派遣を提案した口蹄疫専門家チームの受け入れを断りました。

しかし、感染はなかなか収まらず、原因の究明も進んでいるようには見えません。

そういう状況を打破しようと、FAOに日本国民として個人的にメールをしようという呼びかけがあるようです。紹介しているブログは下記のアドレスです。 http://blog.goo.ne.jp/inoribito_001/e/b21ba600a49844539ab4f83a446c65e0

英文とその内容が記載されております。

FAOローマ本部の連絡先

Viale delle Terme di Caracalla
00153 Rome, Italy
Telephone: (+39) 06 57051
Fax: (+39) 06 570 53152
Email: FAO-HQ@fao.org

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畜産農家応援セット→売上の一部が口蹄疫義援金として寄付されます       http://m-chokuhan.shop-pro.jp/

「あまり気味でもいいから」首相 自衛隊増派を表明

(2010.6.14 msn産経ニュース)

政府は14日午前、口蹄(こうてい)疫対策本部を首相官邸で開き、本部長である菅直人首相は「多少余り気味でもいいから、どーんと人を派遣して、どんどん引き受ける」と述べ、殺処分した牛や豚の埋却処分にあたる自衛隊を増派する考えを明らかにした。首相は、口蹄疫被害が拡大している宮崎県を12日に視察しており、自衛隊の増派は地元自治体の要請を考慮したものとみられる。

政府はこれまで、宮崎県内に自衛隊を最大300人投入し、埋却作業などを行ってきた。首相は「本当に九州全土に広がるか、広がらないかの瀬戸際だ。私は軍事の専門家ではないが、たぶん逐次投入は戦闘にとっては決して得策ではない」とも述べた。対策本部の開催は菅内閣が発足してから3回目。

国、責任回避か 官房長官名で「指示書」

(2010年6月13日 宮崎日日新聞)

本県の口蹄疫問題に絡み、仙谷由人官房長官名で「口蹄疫対策に関する指示書」という文書が出されていたことが12日、分かった。「県や町の瑕疵(かし)等の問題は脇に置いて、汚染源の解消に注力すること」と、国の責任を回避するかのような表現もあり、県や発生自治体の反発も予想される。県庁内に設置されている政府現地対策チームは「そのような文書はもらっていない」と否定している。

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文書は11日付で指示は三つ。まず「今や国の責任による危機管理のステージに入ったとの認識に立って」対策に当たるよう求め、続いて「県や町の瑕疵…」としている。

3番目の指示は「川南地域の全頭殺処分・埋却を遅くとも6月20日を目途に終えることができるよう、実質責任者を定め、具体的な状況分析と解決策のロードマップを早急にまとめること」と記している。

国は5月17日、首相を本部長とする対策本部を立ち上げ、県庁内にも農林水産副大臣を本部長とする現地対策チームを置いている。これ以来、国の責任で殺処分を前提としたワクチン接種や、家畜の全額補償といった対策を進めている。

「指示書は『非公式』」 首相補佐官が釈明

(2010年6月14日 宮崎日日新聞)

口蹄疫問題に絡み仙谷由人官房長官名で出されていた「指示書」で、国の責任を回避するかのような表現があったことに対し、政府現地対策チームの小川勝也首相補佐官は13日、県庁での会見で「内閣官房や官邸の対策本部に向けたメッセージ」と説明。内部の非公式文書であり、責任回避の意味合いはないと釈明した。

文書は11日付で「県や町の瑕疵(かし)等の問題は脇に置いて、汚染源の解消に注力すること」などと記されていた。小川補佐官は会見で「私どもが正式に受け取ったという事実は全くない」と、非公式であることを強調。

また、文書には「川南地域の全頭殺処分・埋却も6月20日を目途に終えることができるよう、解決策のロードマップを早急にまとめること」と明記。この「6月20日」の期限について小川補佐官は「(20日までに終えるくらい)真剣に現地の動きを把握して、仕事してくれという意味だと思う」と述べ、具体的に期限を設定しているわけではないとの見方を示した。

口蹄疫治療薬開発へ 富山化学工業

(2010年6月12日 日本経済新聞)

富士フイルムホールディングス子会社の富山化学工業は、家畜伝染病の口蹄疫の治療薬の開発に乗り出す。ウイルスの増殖を防ぐ効果を持つ新薬候補の化合物は開発済み。宮崎県での感染拡大を受け、近く本格的な動物実験を開始する。農林水産省に2年後をめどに承認申請し、早ければ3年後に承認を得たい考えだ。

富山化学が開発済みの化合物は「T―1105」(物質名)で、同社が臨床試験を進めているインフルエンザ治療薬「T―705」の類似物質という。口蹄疫ウイルスを接種した6頭の豚を対象にした2005年の実験では、T―1105を投与した4頭は発症せず、投与しなかった2頭は2日後に発症したという。

同社は新薬開発に先行して、新薬候補物質を使った抗ウイルス粉末剤を試験的に生産した。豚のウイルス増殖を阻害する効果があるといい、感染拡大防止のための緊急避難策として、農水省から要請があれば粉末剤を供給するという。

口蹄疫は感染力が強く、牛はウイルスが少なくても感染する。豚は牛の1000倍ほどのウイルスを排出すると言われる。ワクチン接種と殺処分による封じ込め策にもかかわらず、宮崎県では全県規模で感染が拡大している。富山化学は今後の口蹄疫の流行を防ぐため、治療薬の開発が不可欠と判断した。

「県マニュアルに欠陥」…初期症状、水疱なく下痢

(6月16日20時59分配信 毎日新聞)

30万頭近くも牛や豚を殺処分せざるを得ない事態になった宮崎県の口蹄疫(こうていえき)禍。10年前に同県で発生した際には速やかに制圧できたのに、なぜ今回は初期の封じ込めに失敗したのか。獣医師の証言から追った。

「今でも悪夢を見ているようだ。まさか『日本中を震撼(しんかん)させる大惨事』になるなんて……」3月26日、宮崎県都農(つの)町の牧場で、下痢の症状が出た水牛を診断した開業獣医師の男性(61)=同県高鍋町=は声を震わせた。

前日夕、モッツァレラチーズを作るために水牛42頭を飼育する牧場主から「いつもと違う。ボーッとしている」と電話が入った。往診に出向いた26日午前10時。雌1頭の便がゆるかった。口蹄疫に典型的な口の中やひづめの水疱(すいほう)は見あたらない。「冷たい水につかって、腹をこわしたのかな?」。風邪の治療を施し、経過観察することにした。

次の30日の往診。平熱(約38度)より1~2度高い水牛が一気に10頭になっていた。徐々に感染が広がる風邪とは違う。敷料のオガクズにまざった化学物質などの中毒を疑い、県宮崎家畜保健衛生所に通報し、立ち入り検査を要請した。

だが、県も「主に下痢の症状だった」と見逃し、3月31日に採取した水牛の検体を、動物衛生研究所(東京)に送ったのは4月22日(翌日陽性と判明)。別の農家の牛が感染第1例と確認された同20日の2日後だった。

10年前の00年3月、国内で92年ぶりに発生した口蹄疫も宮崎県が震源地だった。宮崎市内で3戸の牛38頭が殺処分され、47日後には終息。県は「我が国の防疫体制が国際的にも高く評価された」(同県発行「口蹄疫防疫の記録」)と誇った。

当時、最初に牛の異常を通報した獣医師、舛田利弘さん(66)は「下痢から口蹄疫を疑うのは不可能だ」と、水牛を診た獣医師の判断に同情する。10年前も、最初の1頭はややよだれが多い程度の風邪の症状。約1週間後、牛舎の他の9頭すべてに広がって初めて「変だ」と気が付いた。「初期症状は教科書とは全く違う。水疱はなかった」と振り返る。

03年に県が策定した「口蹄疫防疫マニュアル」。牛の典型的な病状に「口の中の水疱は発病後6~8時間以内に現れる」「蹄(ひづめ)の病変は口の中と同一時期」などと記載されている。舛田さんは「県はマニュアルで抑え込めると自信を持ったが、重大な欠陥があった。同時に複数の典型的な病状が出るという、誤った先入観を与えてしまったのでは」と指摘する。

「10年前と比べ、伝播(でんぱ)力が強いという特徴があると考えられる」。農林水産省の牛豚等疾病小委員会が見解を出したのは、感染拡大後の5月18日だった。

宮崎県国富町でも口蹄疫感染疑い 農水省発表

(2010年6月16日 日本経済新聞)

農林水産省は16日、宮崎県で広がる家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)に感染した疑いのある牛が同県国富町で初めて見つかったと発表した。既に感染が終息したえびの市を含め、被害は5市6町となった。

同省によると、既に感染例が出ている宮崎市と西都市に隣接する国富町内の農場1カ所で、牛3頭に口蹄疫特有の症状を確認。県は動物衛生研究所に検体を送っており、17日に遺伝子検査の結果が判明する見通し。

県は同じ農場内の牛234頭をすべて殺処分することを決定。遺伝子検査で陽性の結果が出れば、この農場の半径10キロメートル圏内を家畜の移動制限区域に指定する。

口蹄疫・宮崎県民お断りの豊後大野市に苦情次々

(2010年6月17日 読売新聞)

大分県豊後大野市がすべての市の施設で、口蹄疫(こうていえき)が発生した宮崎県内11市町の住民の利用を断る方針を決めたことについて、同市役所には17日朝から苦情や問い合わせの電話やメールが相次いだ。

市によると、同市総務課の職員6人が、朝から苦情や問い合わせの電話などへの対応に追われた。宮崎県民からは、「感情を逆なでするもので許せない」という抗議のほか、「飲食店に行きたいが断られるのか」との問い合わせがあった。大分県内からは「県民として恥ずかしい対応だ」とのメールが寄せられたという。

同市は16日、「人を介してウイルスが運ばれる恐れがある」として、公民館や体育館、小中学校など約100か所で、西都、都城市、川南町など5市6町の新規の利用申し込みを受け付けない方針を決めた。

こうした方針について、篠原孝・農林水産副大臣は17日午前、報道陣に対し、「消毒に協力することが大事であり、そこまでするのは行き過ぎだ」と述べた。

拡大阻止へ、消毒徹底呼び掛け=口蹄疫「過剰反応慎んで」―宮崎県知事

(6月17日 時事通信)

宮崎県の東国原英夫知事は17日、県庁で記者会見し、県中部の国富町に口蹄(こうてい)疫の発生が拡大したことを受け、畜産農家や家畜運送会社、一般県民に対し、各種施設への出入りや車両による移動の際の消毒徹底を呼び掛けた。東国原知事は「人、モノ、クルマの消毒に努め、一日も早く『終息宣言』ができるようにしたい」と述べ、感染拡大を阻止する決意を改めて示した。

一方、同県に隣接する大分県豊後大野市が、宮崎県の団体による公的施設の利用を制限する方針を打ち出したことに関連し、東国原知事は「消毒すれば安心だ。過剰な反応は慎んでほしい」と指摘。その上で、宮崎県の人や産品に対する風評被害の有無などを確認するため、県外の繁華街や市場、集客施設の視察も検討する意向を表明した。

ダル口蹄疫被害の宮崎に寄付

(2010年6月17日 nikkansports.com)

日本ハムのダルビッシュ有投手(23)が、家畜伝染病・口蹄(こうてい)疫の被害を受けている宮崎県へ、支援活動を行うことが17日、発表された。次回登板から、1アウトにつき3万円を、社会福祉法人宮崎県共同募金会に寄付するというもの。宮崎は紗栄子夫人の故郷でもあり、自身もオフには自主トレを行っている。ダルビッシュは「辛いニュースを見聞きするにつれて、何らかの形でお力になりたいと思っていました。今まで以上にモチベーションを高く保ち、できるだけ多くのアウトを取りたいと思います」とコメントした。

泉谷しげるが吠える!

口蹄疫の問題で、怒りを爆発させています。こういう人が増えて欲しいですね。 http://ameblo.jp/shigeru-izumiya/

口蹄疫でつぶやき、民主議員「炎上」 18日に削除

(2010年6月19日 asahi.com)

口蹄疫(こうていえき)の拡大をめぐり、民主党の谷岡郁子参院議員(愛知選挙区)が簡易投稿サイト「ツイッター」で12日に発したつぶやきが批判を呼び、東国原英夫・宮崎県知事も反応する事態に発展した。谷岡氏は18日にそのつぶやきを削除。「真意が伝わっていないが、色々な方に迷惑がかかると思い、削除した」と話している。

きっかけとなったつぶやきは、12日午前11時半ごろのもの。《宮崎県の農業研究所(?)の職員が口蹄疫蔓延(まんえん)のきっかけになった農場でバイトをしていたという噂(うわさ)が流れている。宮崎県がこれを隠蔽(いんぺい)して、声高に国の責任を叫んだということだが本当なのだろうか? 責任論より対策論が元気になって欲しい》という内容だった。

宮崎県に「農業研究所」という機関は存在しないことから、これを読んだツイッターの利用者が「無責任なデマ」「口蹄疫蔓延のきっかけを宮崎県のせいにしている」などとツイッターやネット掲示板で相次ぎ発言。東国原知事は18日午後2時40分ごろ、ツイッターで谷岡氏の発言に《農業研究所って一体どこですか?》とコメントした。

谷岡氏は朝日新聞の取材に「あくまで『うわさがある』ということを言っただけ。そんなことをせんさくする暇があったら、対策を急いだ方がいいという意味だった。曲解されている」と説明。一方で「反応が大きく、いろんな方に迷惑がかかるので削除した」と話した。

口蹄疫、宮崎市で1頭陽性

(2010年6月19日 西日本新聞)

家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」の問題で、宮崎県は19日、宮崎市で18日に見つかった感染疑いの牛3頭の遺伝子検査の結果、1頭から陽性反応が出たと発表した。この農場の牛38頭すべての埋却を19日未明までに終えた。

県によると、県内で感染・感染疑いのある家畜は、18日の時点で19万9284頭。うち、埋却したのは、93・7%の18万6810頭。殺処分・埋却を前提にワクチンを接種した家畜は約7万7千頭いるが、約5万2千頭が残っている。埋却地の確保が難航しているとみられる。

政府現地対策本部長の篠原孝農林水産副大臣は19日、殺処分するすべての家畜の埋却について「天気との勝負だが、13―14の作業日数で整理している」と話した。国は7月上旬までに埋却を完了したいとしている。

子供にぜんそく被害 家畜の感染予防の消毒剤が原因か

(2010年6月20日 毎日新聞)

宮崎県で感染が拡大している口蹄疫(こうていえき)禍を考える緊急シンポジウムが19日、 大阪府高槻市の関西大高槻ミューズキャンパスであった。講演した宮崎県の武井俊輔県議は、 家畜の感染予防の消毒剤が原因とみられる、ぜんそくの症状を訴える子どもたちがいることを 明らかにした。口蹄疫予防に絡んで、子どもへの健康被害が出ている現状に触れ、注意や対策の 必要性を訴えた。

武井県議は「発生地は石灰に覆われているのと同じ状態になっている」と地元の現状を説明。 症状を訴える子どもの親からの相談が増えているという。

◇県職員ら負傷35件  また、家畜の殺処分などに従事している県職員らの負傷事案が35件に上るといい、対応に あたっている職員らへの被害も広がっている実態を報告した。

負傷原因は家畜などの消毒作業中に消毒剤に触れてのやけどが多く、他県から派遣された職員が 作業中に家畜に足をけられるケースもあったという。1日に7~8件の殺処分などの現場に赴いて いる県職員も多く、慣れない作業が続いて疲労が蓄積している実情も説明した。

*注:上記の記事は現在毎日新聞のサイトから削除されています。

外出自粛の街閑散 外食3割減 結婚式延期 おしゃれ敬遠 サービス業界「廃業か」

(2010年6月21日 西日本新聞)

家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」が宮崎県の飲食や宿泊、美容業界を直撃‐。同県内のサービス業者でつくる県生活衛生同業組合連合会(12組合)が、口蹄疫がもたらす深刻な影響を調査で明らかにした。東国原英夫知事が「非常事態宣言」を発した5月の前年比売上高は飲食、宿泊業で30%超、美容業で20%の下落。感染拡大を懸念して外出を控える空気は県民の間に強く、業者から「終息が早いか、廃業か」とため息まじりの声が聞こえる。

連合会は、各組合を通じて任意抽出した加盟事業者に、前年比の売上高とその所見を尋ねた。結果を見ると「料理業組合」(36・6%減)「飲食業組合」(33・7%減)「社交飲食業組合」(32・1%減)「すし商組合」(22・5%減)など外食関係が軒並み大幅減。スナックなどが加盟する社交飲食業組合は「公務員や会社関係に外出を自粛する動きがみられる。繁華街に人が出てこない」と回答した。

「ホテル旅館組合」(36・4%減)もダメージが大きい。5月の売り上げが昨年の160万円から2万円に激減した宿泊施設もあった。非常事態宣言後は宿泊や宴会の予約キャンセルが続き、結婚披露宴を中止や延期するカップルも増えているという。宴席やパーティーの減少に「美容業組合」(20・9%減)「理容業組合」(13・3%減)もあおりを受けた。両組合は「外出の機会が減り、身だしなみやおしゃれへの意欲が少なくなっている」と嘆く。

「クリーニング組合」も16・4%減。「非常事態宣言を受けて祭りが軒並み中止となり、法被が使われなくて注文がなくなった」「公務員が作業服で仕事をすることが多く、ワイシャツの依頼が減った」という。図書館、美術館などの閉鎖が相次ぎ、市民の数少ない息抜きの場となったからか、映画館の「興行協会」は5・9%と下落幅が比較的小さかった。

「5月よりも6月に入ってからの方がさらに悪い」とする同連合会の菅野隆一会長は今月17日、口蹄疫が終息したら大規模集客イベントを実施してほしいと東国原知事に求めた。

口蹄疫、都城市で安全性調査開始 制限解除に向け

(2010年6月22日 共同通信)

口蹄疫問題で政府の現地対策本部と宮崎県は22日、被害が飛び火した都城市で、発生地から半径10キロ圏内の約1300農場を対象に安全性調査に乗り出した。30日までの予定で、安全が確認されれば県は家畜の移動、搬出制限区域を7月2日午前0時に解除する。搬出制限区域には鹿児島県曽於市の一部が含まれる。

都城市によると、調査はまず、3キロ圏内を中心とする96農場の牛と豚計約1700頭の血液を採取し、抗体検査を実施。その後、3~10キロ圏内の家畜によだれなど口蹄疫の症状がないか、獣医師が目視で確認する。

22日朝、同市高崎町の体育館に獣医師や市職員ら計42人が集まり、採血用の注射針などを受け取った。長峯誠市長は「県境の自治体として、ここで食い止めないといけないという強い自覚がある。まだ発生可能性がゼロになったわけではなく、油断できない」と記者団に話した。

都城市は国内屈指の畜産地帯。感染疑いの牛が初めて見つかった今月9日以降、新たな発生は確認されていない。

囲い込み難しく風評懸念も 野生動物の口蹄疫対策

(2010年6月23日 共同通信)

宮崎県で牛や豚への感染が広がった口蹄疫は、同じ偶蹄類のシカやイノシシにも感染する可能性がある。

環境省によると国内で野生動物の感染が確認された例はないが、万全を期すため対策を進める自治体も。家畜と違い囲い込みが難しく、風評被害を招きかねないとの懸念に直面している。  

宮崎県は、畜舎への野生動物侵入防止の徹底を呼び掛けるチラシを作り、県内全域の住民に配った。農家には見回りの強化に加え、柵やわなを設置してもらっている。  

佐賀県唐津市は、農作物への被害防止のため毎年イノシシを駆除してきたが、今年は6月から8月末までの間、「特に念入りにやる方針」(市の担当者)だ。  

北海道でも鳥獣保護員や林業関係者らが、口蹄疫の症状を示す野生のシカがいないか見回りを実施。生息地が広大で、頭数も約52万頭と多いが、担当者は「風評被害を招かないよう、山中にやみくもに消石灰をまいたりはしない」と話す。  

公園に生息する約千頭のシカが観光のシンボルになっている奈良県。財団法人「奈良の鹿愛護会」は、毎年春のシカの出産期に、奈良公園内に消石灰をまいている。

口蹄疫「終息の方向」と副大臣 緊急マニュアルも通知へ

(2010.6.23 msn産経ニュース)

宮崎県の口蹄(こうてい)疫問題で、現地対策本部の篠原孝農林水産副大臣は23日、感染疑いの家畜が4日間発生していないことなどを受け「(問題が)終息に向かいつつある」との認識を示した。また、農水省は感染疑い確認から24時間以内の殺処分、埋却を柱とする緊急マニュアルを作成し、都道府県に通知することを明らかにした。

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県内では18日以降、新たな感染疑い例はなく、「発生ゼロ」が4日間続くのは、最初の疑い例が見つかった4月20日以来最長。  

農水省は引き続き消毒の徹底が必要としながらも、「監視の目が光っている中で1週間~10日間新たな発生がなければ、より良い傾向だ」としている。遅れていた殺処分も23日朝の時点で、対象となる感染疑い例やワクチン接種後の家畜の約86%が終了、残りは約3万8千頭となった。  

山田正彦農水相は23日、宮崎県庁を訪問し、東国原英夫知事らと会談した。その後の会見で、緊急マニュアルを一両日中に通知すると表明した。  

内容は、写真判定による感染疑いの早期確認など、今回の経験や反省点を踏まえ、既存の防疫指針より具体的なものになるという。

口蹄疫の西都への飛び火、早期出荷が原因か

(2010年6月25日 読売新聞)

国の口蹄疫対策に従った宮崎県西都市の農家に感染が「飛び火」した問題で、農林水産省の疫学調査チーム(チーム長=津田知幸・動物衛生研究所企画管理部長)は24日、車や人の移動が関与していた可能性が高いとの見方を示した。

西都市など発生多発地域から10~20キロ圏では5月下旬以降、政府の方針で家畜の早期出荷政策がとられてきた。この後に感染が発覚した農場では、出荷のためのトラックが感染地域内の食肉加工場と行き来していたケースがあるという。そのほかにも飼料の搬入や人の出入りと感染との関係が疑われるケースもあり、津田チーム長は、因果関係を特定するには「時間がかかる」としながらも、車両や作業員の消毒徹底について注意喚起した。

感染家畜の殺処分終了

宮崎県は24日、県内の口蹄疫の感染家畜(疑い含む)の殺処分と埋却が終了したと発表した。23日時点で、県内の感染家畜計約19万9000頭のうち、高鍋町と西都市の約1700頭の処分が終わっていなかった。

東国原英夫知事は24日の記者会見で、感染家畜以外のワクチン接種済みの家畜約3万頭について、今月末までに殺処分を終了させると説明。さらに、県職員20~30人を集めた経済復興対策チームを月内にも設置し、感染発生地帯などの復興プラン作成に着手することを明らかにした。

感染確認の遅れなど指摘=口蹄疫の拡大で-農水省専門家

(2010年6月25日 時事通信)

宮崎県の口蹄(こうてい)疫問題で、農林水産省は25日、前日に開いた専門家による疫学調査チーム会合の議事概要を公表した。被害拡大の原因として、感染から一定期間を経ていた家畜の存在が抗体検査で判明するなど、感染の確認が遅れた点を指摘。また、埋める場所の確保が難航して家畜の処分が遅れたことや、豚への感染でウイルスの量が大幅に増えたことも一因に挙げた。

感染経路では、都農町や川南町の被害拡大に、従業員の移動や飼料運搬車が関与した可能性を指摘。えびの市のケースでは、川南の関連農場から出発した家畜運搬車がかかわった可能性のほか、共同利用のたい肥化施設との関連性が否定できないとした。ワクチン接種地域外への飛び火では、家畜運搬車両が共通していた例を確認したとしている。

宮崎・都城3キロ以内、1頭除き検査陰性

(2010年6月28日 毎日新聞)

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、農林水産省と県は27日、都城市の発生農家から半径3キロ以内の96農場を対象にした抗体検査の結果、1農場の1頭を除き、牛と豚1713検体が陰性だったと発表した。陰性が確認されなかった1頭は今後、再度抗体検査をする。

この1頭の陰性が確認され、30日まで3~10キロ圏内の1230農場を対象に実施中の目視検査でも異常がなければ、全国最大級の畜産地・都城市の家畜の移動・搬出制限は7月2日午前0時に解除される。また、日向市も半径3キロ内の35農場の299検体のすべてで陰性を確認した。

最終発生から9日間発生なし 西都市では安全性調査開始

(2010年6月28日 msn産経ニュース)

宮崎県の口蹄(こうてい)疫問題で、18日の宮崎市を最後に新たな発生のない日が続いている。ウイルスの潜伏期間は7~10日間とされるため、農林水産省は「良い状況になりつつあるが、気は抜けない」としている。また、県などは西都(さいと)市で28日、家畜の安全性調査を開始。安全が確認されれば、家畜の移動、搬出制限区域が7月6日午前0時に解除される。

制限区域は国の防疫指針に基づき、最終発生例の殺処分が終了してから21日後に県が解除する。

西都市では6月13日を最後に新たな感染疑い例がなく、発生地から半径10キロ圏内で牛や豚の抗体検査や目視での健康状態の確認を行う。県は同様に国富町と宮崎市でも30日から安全性調査を開始。問題がなければ家畜の移動、搬出制限区域はそれぞれ7月8日と同11日の午前0時に解除される。

農水省は、28日朝段階で残りの殺処分対象はワクチン接種を受けた家畜約1万4千頭で、30日までに終了できるとの見通しを明らかにした。県は感染疑い例の殺処分終了から21日後の7月16日に、県内全域での制限区域解除を目指す。

宮崎県、口蹄疫復興対策本部を設置

(2010年6月29日 日本経済新聞)

宮崎県は28日、家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)被害からの復興支援策を探る「口蹄疫復興対策本部」を設置、初会合を開いた。本部長の東国原英夫知事は「発生を抑えることが第一だが、復興対策も両論で進める」と述べ、口蹄疫で疲弊した県内経済の立て直しを急ぐ考えを示した。

対策本部は(1)家畜処分で落ち込んだ畜産の再生(2)埋却による悪臭や水質の環境対策(3)発生地域の振興(4)関連産業や商工観光業への支援(5)宮崎のイメージやブランドの回復――などを担当する6班35人の職員を配置した。

今月施行の口蹄疫対策特別措置法では、地域経済の再建に充てる基金の創設が盛り込まれている。県は復興策の策定期日を決めていないが、終息を優先しつつとりまとめを急ぐことで、国による基金の創設を促す。

27万6000頭の殺処分が完了

(2010年6月30日 msn産経ニュース)

宮崎県の口蹄(こうてい)疫問題で、農林水産省は30日、すべての殺処分対象の牛や豚など計約27万6千頭の処分を完了したと発表した。4月に最初の発生が確認されて以降、続いていた政府の封じ込め策は大きな節目を迎えた。

処分完了で、ウイルスを発生、増殖させる可能性のあるものがなくなった。東国原英夫・宮崎県知事は、県内のイベント延期などを求めた非常事態宣言の一部を7月1日にも解除する方針。県は今後、川南町など発生が多発した地域でも安全性検査や畜舎の消毒などを進め、異常がなければ7月16日午前0時に全県の家畜の移動、搬出制限区域が解除される。

殺処分されたのは、感染疑い例と感染拡大防止のためにワクチン接種を受けた家畜。県によると、平成21年2月段階で県内では牛や豚計約122万9千頭が飼育されており、口蹄疫で2割ほどを失ったことになる。

また、宮崎県都城市は、県などが同市で実施していた安全性調査が終わり、家畜に異常が見つからなかったと明らかにした。都城市の移動、搬出制限区域は7月2日午前0時に解除される。解除対象には鹿児島県曽於市の一部が含まれる。

3週間ぶり牛、豚出荷 都城など移動制限解除--宮崎

(2010年7月3日 毎日新聞)

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で2日、清浄性が確認された都城市を中心とする地域の家畜の移動・搬出制限区域が解除され、肉牛や肉豚の出荷が約3週間ぶりに始まった。農家は出荷再開を喜びながらも、「県全域の清浄化まで油断できない」と気を引き締めた。

移動制限区域の食肉処理場「ミヤチク高崎工場」(都城市)も操業を再開し、農家は厳重な消毒をして牛や豚を搬入した。発生農場の近くで牛約150頭を飼育する田口涼一さん(62)は8頭を出荷した。「毎朝牛舎に行くのが怖かった」と振り返りながら「今後の経営を考えると不安はあるが、出荷できることを喜ばなければ」と自らに言い聞かせた。

また、都城市近郊で豚や牛約8万7000頭を飼育する「はざま牧場」の間和輝会長(66)は「うれしいが、口蹄疫の怖さはしっかり頭の中に残っている。家畜を殺処分した農家のことを思うと万歳三唱するわけにいかない。宮崎の畜産が一日も早く再生することが願い」と語った。

長峯誠・都城市長は制限解除の午前0時、市高崎総合支所で職員らを前に「1カ所で食い止めることができたのは、市民一丸となった協力のおかげ。県全域の清浄化まで、防疫を緩めてはいけない」と呼びかけた。

都城市では6月9日に感染疑い例を確認。24時間以内に発生農場の牛全頭を殺処分、埋却するなどし、感染を1例に封じ込めた。

宮崎市で新たな感染疑い 清浄性確認検査で発覚

(2010年7月5日 毎日新聞)

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、宮崎市内の農家で症状がある牛が見つかり、感染の疑いが強いと確認されたことが4日分かった。292例目で、農家で飼育している十数頭はすべて殺処分する。

宮崎市で先月18日以降の発生がないため、市は発生農家から半径3キロ以内の家畜から血液を採取。清浄性の確認検査を進めていたところ、当初の抗体検査で結果が不鮮明な農家があり、立ち入り調査で症状を確認したという。農林水産省が写真判定した。

口蹄疫、西都市は移動・搬出制限区域を解除

(2010年7月6日 読売新聞)

宮崎県の口蹄疫問題で、西都市の発生農場を中心に設定されていた家畜の移動・搬出制限区域は6日午前0時に解除された。

ただし、4日に宮崎市で新規発生が確認されたことから、県内全域での制限区域解除は当初の16日から、27日以降にずれ込む見通し。

西都市では5月23日、県家畜改良事業団から特別に避難してきた主力級種牛6頭のうち、忠富士(ただふじ)が感染したことを受け、避難先の畜舎を中心に制限区域が設けられた。この区域は6月13日に解除されたが、市内の別農場で発生が確認されたため、新たに区域が設定されていた。

同14日以降、発生は確認されておらず、終息確認調査が行われてきた。殺処分された忠富士以外の種牛5頭については、今のところ異常はないという。

一方、約半月ぶりに新規発生が確認された宮崎市は今月5日午後、対策本部会議を開き、市内の三つの発生農場から半径3キロ内の農家55戸に毎日電話して家畜の状態を聞き取ることにした。山田農相はこの日、「まだ、どこで出てもおかしくない状況は続いている」との見解を示した。

ワクチン拒否農家、殺処分撤回求め提訴も

(2010年7月7日 読売新聞)

宮崎県高鍋町の民間種牛農家が、殺処分を前提にした口蹄疫(こうていえき)ワクチンの接種を拒否している問題で、この農家は6日、牛を同日までに殺処分するよう求めた県の勧告に従わない意向を明らかにした。農家側は、勧告の取り消しを求める訴訟を宮崎地裁に起こすことを検討している。

この農家は県内で唯一、民間で種牛を飼育。感染していない種牛6頭が、感染封じ込めのためのワクチン接種対象になったが、接種が始まった5月下旬以降、拒否し続けてきた。

県の説得に応じないため、東国原英夫知事が6月29日、口蹄疫対策特別措置法に基づき、殺処分を勧告。期限は7月6日だった。

特措法では、勧告に従わない場合、知事は殺処分を強制執行できる。しかし、東国原知事は6日、「農家と禍根を残したくない。特例を認めてもらえるか、国と話し合いたい。仮に殺処分するとしても、県の種牛の一部譲渡なども検討したい」と妥協案を模索していることを明らかにした。

これに対し、山田農相は「感染封じ込めに対する危機意識が県に足りないのではないかという気がする」と批判した。

一方、農家の代理人弁護士は「国や県が民間種牛の殺処分を見直すのなら訴えない」と話している。

宮崎・口蹄疫 民間種牛、県有化の方針 知事、特例求める 農相の対応焦点に

(2010年7月8日 西日本新聞)

種牛6頭を所有する畜産農家男性が、口蹄疫(こうていえき)対策特別措置法に基づく県の殺処分勧告を拒んでいる問題で、東国原英夫知事は8日、種牛を保護するため男性から譲り受け、県有化する方針を示した。特例で殺処分を回避した県の種牛と同様に、国に特例の適用を求めていく。一方、山田正彦農相は、種牛が飼育されている県東部の被害集中地域の「終息確認」には、殺処分が必要との姿勢を崩しておらず、今後の行方はなお不透明だ。

男性は、宮崎県高鍋町の薦田長久さん(72)。東国原知事によると、この日、薦田さん側から「会いたい」との連絡を受け、自宅を訪問した際、県有化の提案があったという。県有化は、種牛の保護を模索していた県がアイデアの一つとして薦田さんに示していた。

記者会見で東国原知事は「県の財産として提供してもらえるなら、大変ありがたい」と提案受け入れを表明。薦田さんが種牛の殺処分回避を最優先にしていることを挙げ、「県への無償譲渡になると思う」と述べた。

さらに、同じ被害集中地域で家畜をワクチン接種後に殺処分した農家と比べ「平等性が保たれない」との指摘には、「殺処分すれば補償がでるが、無償譲渡なら(薦田さんへの)一つのペナルティーになるのではないか」と説明。その上で、「ワクチン接種農家にも話を聞きたい。賛否両論あると思うが、最後は政治判断だ」と強調した。

また、被害集中地域の移動・搬出制限区域の解除(16日予定)には、県による種牛の目視検査でも可能との認識を示した。ただ、食肉輸出が国際的に認められるようにするには、国による抗体検査を受け、陰性確認が必要として、県有化方針を含めて山田農相の理解を得るため、直接協議を重ねて求めた。

西日本新聞の取材に対し薦田さんは「県畜産の振興のため人生を懸けてつくった牛。精液も無償で配布するつもりだった。6頭の命が残れば種牛も私も浮かばれ、農家のためにもなる」と話した。また薦田さんの弁護士は、種牛を県に譲渡した場合は訴えの利益がなくなるので、勧告の取り消しを求める訴訟などの法的措置は取らないとしている。

山田農相、口蹄疫で民間の種牛殺処分「例外認めない」

(2010/7/10 0:26 日本経済新聞)

山田正彦農相は9日、宮崎県で広がる家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)に関連し、同県の畜産農家が殺処分を拒否している種牛6頭について「ウイルスを封じ込めなければいけない大事な時期だ。例外というわけには絶対にいかない」と述べた。都内で記者団の質問に答えた

種牛を巡っては、東国原英夫知事が農家から無償譲渡を受けて県有化する特例を国に求める意向を示している。農相は「口蹄疫の国家的危機管理に対する危機意識があまりにもなさ過ぎる」と厳しく批判。防疫措置に対しても「県の甘さがこれだけの感染と被害を生んだ」と指摘した

政府は口蹄疫のウイルスまん延を抑えるため半径10キロメートル以内の家畜にワクチンを接種。このほか、感染が疑われた牛豚を含めた処分を終えている。しかし、拒否している1軒の農家が所有する種牛6頭にはワクチン接種や殺処分は実行されておらず、政府の決定を受け入れた農家との公平性にも問題があるとの見方が強い。

農水省はワクチン接種区域内の全頭を処分しない限りは家畜の移動・搬出制限の解除を認めない方針。そうなれば結果的に国際基準では清浄国と認められず、輸出再開が遅れる可能性がある。

*山田農水相の言葉はどうなのでしょうか?理屈はその通りですが、特例を求める宮崎に対して、この時とばかりに被害拡大の責任を押し付けようとしたり、終息後に困難が予想されているにも関わらず、その対策には全く言及しなかったり・・・

薦田さんは県に無償で種牛を提供すると言っているのです。終息後に種牛の問題が出てくるのはハッキリしています。宮崎の畜産農家にしてみれば、種牛が多数確保されていれば、今後も安心できるでしょうが、現在はそういう状況にはありません。

国から補償金を貰っても、再開には多額の資金を必要としますし、牛をどう確保するのかという難問も待ち構えているのです。山田発言には、今後の展望が全く感じられず、責任者として、極めて無責任であると断定せざるを得ません。宮崎をいたぶっているようにしか見えないのはなぜでしょうか?

殺処分拒否の種牛6頭、週明けにも判断--篠原副農相 /宮崎

(2010年7月10日 毎日新聞)

口蹄疫問題で現地対策本部の篠原孝副農相は9日、高鍋町の農家が殺処分を拒否している民間種牛6頭の扱いについて、発生が集中した児湯地域の16日の移動・制限区域解除に間に合うよう政府が週明けにも結論を出すとの見通しを示した。

県庁で記者団の取材に応じた。農家の薦田長久さん(72)の種牛を無償で県所管とする提案について副農相は、「気持ちは痛いほどよく分かり、加味して動かなければならない」と一定の理解を示した。

一方、山田正彦農相は殺処分の方針を変えていない。副農相は「例外扱いは、種牛だけでなく豚など、他にも波及する」と将来的に再発した場合に混乱する可能性に懸念も示した。

2カ月ぶり子牛の競り再開 防護服着用義務づけ--豊後玖珠家畜市場 /大分

(2010年7月12日 毎日新聞)

玖珠町の豊後玖珠家畜市場で11日、宮崎県の口蹄疫(こうていえき)発生を受けて延期していた子牛の競りが約2カ月ぶりに再開された。豊肥市場(竹田市)は12日、北部市場(杵築市)は20日に順次再開される。

生産者の飼料代がかさみ、牛舎の収容能力が足りないことなどから再開に踏み切った。参加制限は設けず、参加を自粛した宮崎以外は九州各県から集まり、三重県からの参加者も。出荷者、買い手には防護服の着用を義務づけ、入場する全車両に係員が消毒液をかけるなど厳戒態勢で始まった。

通常より約2割増の140人の子牛を買う肥育農家が参加し、計494頭が出荷された。相場安の懸念もあったが平均取引価格は1頭約36万1000円と前回(4月13日)より約5500円高の値がついた。一方、キロ単価は約170円下がった。全農県本部の日隈寿・市場運営課長は「常連の購買者が参加し、価格下落が無かったことに一安心している」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

宇佐市内の生産者の男性(60)は、「市場が再開されほっとしている」と話していた。

東国原知事、口蹄疫さなかの選挙を批判

(2010年7月12日 スポーツ報知)

宮崎県の東国原英夫知事は12日、民主党が大敗した参院選の結果をめぐり「こんな非常事態に選挙をした現政権に鉄ついが下された。選挙をやる神経が信じられない。私が国政にいたら絶対しない」と述べ、口蹄疫が終息しない中で選挙を実施したことを批判した。

東国原知事は「一概に言えないが、(口蹄疫問題での)国の対応に対しての不満、不信が選挙結果に表れたのではないか」と述べた。衆院と参院がねじれ状態となることについては「国政がごたごたすると地方は迷惑を被る」と述べ、口蹄疫問題には超党派で対応するよう求めた。

宮崎県に口蹄疫隠しの疑い…検査拒否し殺処分

(7月15日 読売新聞)

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、県の家畜保健衛生所の職員らが先月、同県新富町の農家で口蹄疫が疑われる症状の牛1頭を発見しながら、検査や国への通報をしないまま殺処分していたことが14日、わかった。

県は「口蹄疫ではないと判断した」としているが、農林水産省が殺処分に関与した獣医師らから事情を聞いたところ、「明らかに口蹄疫の症状で、検査を求めたが県側に拒否された」と証言。家畜伝染病予防法は疑似患畜を発見した場合、国への通報を義務づけており、同省は同法違反の疑いもあるとみて近く、県に事情を聞く方針。

口蹄疫のような症状が出ていた牛が見つかったのは先月25日。この時点で同町では同12日を最後に感染が確認されておらず、県全体でも同19日以降発生がなかったため、県は7月1日に「非常事態宣言」を一部解除した。農水省では「解除を遅らせたくないための“感染隠し”と受け止められかねない。検査すべきだった」としている。

農水省によるとこの牛が見つかった場所は、感染が集中した移動制限区域内にある同町内で、約500頭を飼育する畜産農家。5月24日にワクチン接種を終えていた。

6月25日には県家畜保健衛生所の家畜防疫員と獣医師ら計約40人が殺処分を進めていたところ、1頭に口蹄疫のような症状が見つかった。

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この症状を確認した獣医師らはその場で、「口蹄疫の典型的な症状」として、口内の写真撮影と血液の採取を求めたが、現場責任者で獣医師の資格を持つ県の家畜防疫員が「必要ない」として、その日のうちに殺処分と埋却を終えたという。

読売新聞の取材に対し、県畜産課の児玉州男(くにお)課長は、現場で異議が出たことは認めたが、「軽微な症状だったので、口蹄疫ではないと判断した。殺処分と埋却の権限は県の防疫員にあり、対応に問題はない」としている。

しかし、農水省が現場に居合わせた獣医師ら3人に聞き取り調査を行ったところ、「牛の舌には水疱(すいほう)ができ、鼻や歯茎などにただれと潰瘍(かいよう)が複数あった」「典型的な口蹄疫の症状で、獣医師らで家畜防疫員に検査するよう何度も迫ったが、聞き入れられなかった」などと話したという。

家畜伝染病予防法は、疑似患畜を発見した場合、獣医師や農家に対し、速やかに県を通じて国に報告することを義務づけている。

同省は「軽微な症状でも、まず検査するのが防疫の鉄則。仮に感染していた場合、人や車を介してウイルスが拡散した危険性もあった」として県から事情を聞く方針。

口蹄疫で民間種牛、救済方針変わらず 宮崎県知事

(2010/7/15 日本経済新聞)

家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)問題で、民間種牛の救済を求めている宮崎県の東国原英夫知事は14日、殺処分の方針を打ち出している山田正彦農相との13日の会談が物別れに終わったのを受けて県庁で記者会見し、「県の種牛は特例救済を認めたのに、今回は認めないのは論理破綻ではないか」と述べ、救済方針に変わりがない考えを示した。

ただ、国が今後、殺処分するよう要請する是正指示を出し、知事が従わない場合に国が地方自治法に基づく「代執行」も検討していることについて、「泥沼化していく。他の都道府県にも迷惑がかかる。総合的に勘案しなければならない」と語った。

拒否農家に殺処分要請=口蹄疫、移動制限解除を重視―宮崎知事

(7月15日 時事通信)

宮崎県の東国原英夫知事は15日、種牛6頭への口蹄(こうてい)疫ワクチン接種を拒否した同県高鍋町の畜産農家を訪れ、「国の判断による殺処分にご理解を頂けないか」と伝えた。県庁で記者会見し、明らかにした。これまで県は、この6頭を譲り受けて延命させる例外措置を農林水産省に求めていたが、家畜の移動制限解除や口蹄疫問題全体の終息を優先し、方針を転換した。

政府はこれに伴い、地方自治法に基づく是正指示を同日は見送り、県側の対応を見守る構えだ。

東国原知事は記者会見で「移動制限解除、全体の安全宣言は私の中で非常に重要」と強調。種牛を処分しない限り制限解除を認めない姿勢を国が崩していないことから、農家に殺処分への理解を求めたと説明した。16日午前中をめどに、知事が農家の意思を再確認するという。

民間種牛6頭の殺処分に着手

(2010年7月17日 読売新聞)

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、県は17日、高鍋町の薦田(こもだ)長久さん(72)の種牛6頭の殺処分に着手した。

午前9時50分頃、家畜を運び出すためのトラック1台が、作業を担当する県畜産課の職員らを乗せたバスと一緒に薦田さんの農場に到着。同10時35分頃、6頭のうち2頭を乗せたトラックが、町内のJAが所有する共同埋却地に向かって出発した。埋却地に到着後、殺処分される。残る4頭も順次運び出される。

県は6頭を埋却した後、18日午前0時、高鍋町を中心にした移動・搬出制限区域を解除するとともに、制限区域内の住民にイベントや外出の自粛を求めた非常事態宣言も解く見通し。県内で移動制限区域が残るのは、27日に解除予定の宮崎市の一部だけとなる。

口蹄疫の舞台裏

民間種牛の殺処分を廻って、東国原知事の対応を読売新聞が批判する社説を掲載しました。下記に内容を掲載します。

<種牛殺処分 一貫性欠いた宮崎県の対応(7月17日付・読売社説)>

数少ない民間の種牛を特例的に延命させるか、他の農家と同様に公平に殺処分すべきか――。  

宮崎県の家畜伝染病・口蹄疫(こうていえき)問題で、国と県が対立する事態となっていた民間種牛の扱いについて、殺処分することが決まった。  

しかし、種牛の延命問題を巡る東国原知事の言動は一貫せず、地域の防疫体制を主導すべき首長としての対応のまずさが問われてもやむを得まい。  

種牛問題の決着で、感染の震源地だった県東部で家畜の移動・搬出制限は一部を除き解除された。感染被害は峠を越したとみられるが、再発懸念は消えていない。  

知事は国と協力し、完全終結に向けて、全力を挙げるべきだ。  

問題となったのは、県東部の農家が育てていた6頭の種牛だ。  

感染防止に向けたワクチン接種と殺処分が5月に実施された際、農家は飼育していた他の牛の殺処分には応じたものの、県所有の種牛が救済されたことを理由に、自らの種牛については拒否した。  

知事は口蹄疫対策特別措置法に基づき、一度は殺処分するよう勧告した。だが、農家が応じなかったため、種牛を県に無償で譲渡してもらい、特例による救済を求める方針に切り替えた。  

山田農相はこれを認めず、国として地方自治法に基づく是正指示を出す構えを見せると、今度は、延命方針を一転させた。殺処分を拒否してきた農家も、県の要請を受け入れた。  

感染した農場の周辺地域で、健康な家畜も殺処分することは、感染を封じ込める口蹄疫対策の根幹だ。周辺地域の農家すべてが殺処分に応じている。  

種牛を殺処分しなければ、制限解除が遅れて、県内の家畜の出荷が再開できない。  国際機関による清浄国の認定も遅れ、牛肉や豚肉の輸出停止措置が続き、日本の畜産業全体への打撃は免れない。  

知事の一連の対応は、公平性や公益性の観点から、問題があったと言えよう。  

口蹄疫が発生した直後の初動の遅れをはじめ、最近、感染が疑われる牛を国に報告せずに勝手に殺処分していた問題も指摘されている。こうしたことが県に対する不信感を呼んでいる。  

国と県のぎくしゃくした関係も改める必要がある。口蹄疫対策は危機管理の一環として、国が責任を負うのは当然だとしても、実効性ある対応を取るには、県の役割も重要である。

上記の社説に対して、東国原知事は自身のブログで反論しています。http://ameblo.jp/higashi-blog/entry-10592966267.html

この中で国の対応、というより山田大臣の対応を痛烈に批判し、制限解除や補償を人質にするような恫喝を受けたことを記述しています。

この問題については、現地で対策本部長を務める篠原副大臣は「検討すべき」と述べていましたが、山田大臣が殺処分を強硬に主張し、話し合いも平行線でした。

なぜ国が6頭の抗体検査をしなかったのだろうか?おそらく、篠原副大臣は、抗体検査をして、経過観察をする考えではなかったかと思います。その上で陰性・安全が確認されれば、移動制限解除は出来るし、OIEに清浄国申請も出来るのです。なお、抗体検査は国にしか出来ないそうです。

今後の復興を考えた時、種牛の存在は非常に大きいものです。むやみやたらと殺処分を繰り返すだけでは、宮崎の畜産まで殺しかねないのです。山田大臣は、そんな事は一切考えていないようです。

この問題について、東国原知事の行動は、政治闘争だとするブログもありました。書いている方は、沖縄で農業をしている方のようです。

http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/

こうした考えは誤りではないでしょうが、それは全てが終息して総括する時に考えるべき事です。少なくとも、国(というより山田)の政策に翻弄されている宮崎の状況は、沖縄の現状とも重なるものがあるのです。それを打開しようと奮闘する行動になぜ水を差すようなことをするのでしょうか?

今回の口蹄疫の対応は間違いだらけでした。そして、感染ルートの特定はまだ成されていないのです。それを解明しなければ、いつまた再発するかは誰にも分からないという不気味な状況が畜産農家を苦しめ続けることになるのです。

責任究明へ第三者委設置 山田農相が意向

(2010年07月20日 宮崎日日新聞)

本県の口蹄疫問題に関し山田正彦農相は20日の会見で、感染拡大に至るまでの自治体の責任などを究明する第三者委員会を近く設置することを明らかにした。

感染ルートを解明する疫学調査チームとは別に、拡大の経緯を検証する考え。

山田農相は、川南町の大規模農場が4月20日の1例目発表前に口蹄疫の症状を見過ごしたとされる問題に「現地の獣医を含めた疫学調査チームの報告によると、国への報告以前から発症があった、あるいは判断が遅れたという点は免れないのではないか」と言及。その上で「疫学調査チーム、第三者委員会で国、県などの責任を含めて検証しなければならず、作業に取りかかった」と述べ、第三者委員会の人選に入ったことを報告した。

山田農林水産大臣記者会見概要

(平成22年7月20日(火曜日)11時46分~11時59分 於:本省会見室 農林水産省発表)

-大臣

それでは、おはようございます。先ほどまで閣議、続いて閣僚懇談会やっておりまして、いよいよ23年度の予算に向けて、一つの骨子案というのが共有されたのですが、私どもとして、私としては、いわゆる財務省主導の予算であってはいけないと、やっぱり政権交代する時に約束した、いわゆる政務主導、いわゆる官邸というか、総理大臣、各大臣等が、本当にしっかりとした予算を組んで、それでやるのが当然であると。それについては、やはり、207兆の予算の組み替え、無駄使い、その他を含めて、それを、我々は、マニフェストでやって、衆議院戦い、そして、今、政権取っているのだから、まず、207兆円の組み替えについてのきちんとした検証が必要であると。あの中に、4年間で1兆3千億、公共事業減らして、9.1兆の財源に充てるということになっておったと思うのですが、農水省も、公共事業を前年度比34パーセント削って、まさに、四年間で作るべき財源を1年度で作ったと、いわゆる一年間でやったと、そういう検証、そして、あの中に埋蔵金等々、マニフェストにあったと思いますが、私ども農水省は、去年一年間で、7千億基金を返納した、いわゆる埋蔵金を返還させていただいた、その代わり、その分の1割、7百億については、新たな予算を、財務省に付けてもらわなければ回っていかないと、そういう事情もありますので、特にまた、マニフェストの重点項目、農業戸別所得補償、来年、漁業を含めて、是非、やらせていただきたいと思っているのですが、そういう重点化政策については、やはり、きちんとした対応を、今回、予算の中で、あくまでシーリング枠とか、そういったものではなく、政務主導で、まあ、どこになるのか、あるいは、今まで国家戦略室が担当するということになっておったと思うのですが、そういったものも含めて、更に論議しようということになったと理解しております。

ただ、本当に、予算も早くやっていかなくてはいけませんし、そこは、政務主導の下で、私ども農水省においても、きっちり、無駄を思い切って、聖域に限らず、今までの事務費、いわゆる通常経費と言われた部分においても、無駄なものは思い切って切り込んで行って、ちゃんとメリハリのついた23年度予算に向けて、しっかり、これからがんばっていきたいと、そう考えているところです。私からは以上です。あと皆さんから。

-記者

高鍋町の殺処分が終了したのですけれども、それについての感想をお願いいたします。

-大臣

本当に、6頭の種牛も、薦田さんご協力いただいて感謝しております。これで、本当に、胸を張って、OIE(国際獣疫事務局)に対しても、日本は、リングワクチンを打ったものの、口蹄疫清浄国になれるのだということが言えると、そう思っております。

ただ、まだまだ糞尿の処理等、これは、これから始まりますので、まだまだ生きたウイルスが、かなりの量、あの地区にまだあるのが現状ですから、まだ怠りなく、しっかりと消毒等を徹底していただきたいと、そう考えているところです。本当に、多くの方々、薦田さんに限らず、約1,300戸の、健康な牛、豚を殺処分していただいた皆様方に、心から感謝申し上げます。

-記者

閣僚懇では、予算について、概算要求、来年度予算については、今年度の1割削減という方針で行こうということは確認されたのでしょうか。

-大臣

いや、そういうわけではありません。

-記者

違う。

-大臣

いわゆる、そういった、1割削減とか、私の理解ではですよ、そういうのではなく、予算の組み替え、前に言っていました207兆、これについてまず検証することが前提だと、その上で、今月末、もう一回閣僚懇を開いて、そして、基準、そういったものは決めていきたいと。

ただ、骨子については、いわゆる聖域なく、無駄を思い切って削減するということについては、みんなで了解したところです。予算の組み替えと聖域ない無駄の削減を、各省ともしっかりやるということについては、皆さん、同意されたと思っております。

-記者

財務大臣の方から、そういう基準が示されたけれども、閣僚懇では今日は意見の一致をみなかったという理解でよろしいでしょうか。

-大臣

財務大臣から示されたわけではないのですが、いわゆる予算の編成基準について、どうしようかという話し合いが閣僚懇でなされたと。

-記者

その1割削減云々(うんぬん)みたいなことが、財務大臣の方から・・・。

-大臣

そういう話はありません。1割削減みたいに被せてきて、シーリングみたいなことは困るということは、もし、そういうことがあったら困るということは、前回から私は主張しておりますし、ただ、今回も、そういうものではなく、それこそ各省庁、例えば農水省が伸びる分はあるけれども、他の省庁は減ることがある、そういうメリハリの付いた、そういった予算でなくては、一律に10パーセント削減とかというのは、それは、我々が政権交代する時のマニフェストに反するのではないかと、やはり、そこは新しい政権として、きちんとメリハリのついた予算にしてもらわなきゃ困るというお話は、いろいろと各閣僚からも出たと思っています。

-記者

薦田さんの種牛について、宮崎県は血液検体を採って、保管してるそうなんですけれども、これについては、大臣どういうふうに考えておられますか。

-大臣

ちょっと、それをお聞きしましたが、ワクチン接種農家、1,300戸だったと思うのですが、皆さん、健康な牛、みんな殺処分していただいたのですが、どの方の牛も、豚も、そういう抗体検査も、抗原検査もやっておりませんので、薦田さんに大変感謝しますが、同じようにさせていただければと思っています。

-記者

要するに、県がそれを保管しているけれども、国としては抗体検査は、絶対に取らない。そういう理解でよろしいですか。

-大臣

皆さん、同じような扱いをさせていただければ、ありがたいと思っております。

-記者

口蹄疫の関連で、川南の大規模農場で、今、起点とされているのより前から発症していた農場があるのではないかということがありましたが、それの事実関係を把握されているかということと、もし、それがそうだとしたら、どんなふうに受け止められるかということを。

-大臣

疫学調査チーム、現地の調査チームも、私、民間の獣医さんも入れて調査させておりまして、かなり報告はいただいております。その中で、抗体検査の今までの状況を見てみますと、いわゆる国に報告する以前より、発症が前にあったと、あるいは、それについて、報告が、あるいは、それが口蹄疫であるということを判断するのが遅れておったのではないかというところは免れないのではないのかと、そういうことでありますが、いずれにしても、これから疫学調査チーム、それと第三者委員会による検証を、国の責任がどうだったか、県の責任がどうだったか、担当地区の責任がどうであったか、そういう体制がどういうところが不備であったか、そういったことを含めて検証しなければいけないと、その作業に取りかかったところです。

-記者

それでは、疫学調査チームや第三者委員会のチームの会合は、もう近く開かれる見通しでしょうか。

-大臣

近く、メンバーも、ほぼ、今、私の方で選定しておりまして、近く、そういう形でスタートしたいと思っているところです。

大雨の被害等について、最終的に、今日現在で188億だと思うのですが、それに対する対処その他についても、事務方の方で用意しておりますから、事務方の方からお聞きしていただければ、詳しい資料も用意しております。では、今日は、私からは以上で、記者会見を終わらせていただきます。

記者の目:宮崎 口蹄疫の教訓=石田宗久(宮崎支局)

(2010年7月21日 毎日新聞)

◇2市の迅速・柔軟な対応に学べ

宮崎県の畜産業を存続の危機にさらした家畜伝染病・口蹄疫(こうていえき)は、県内の「移動・搬出制限区域」が27日にもすべて解除され、終息する見通しだ。ウイルスは県央部ですさまじい猛威を振るい、感染または疑いのある牛や豚などに加え、拡大を防ぐためにワクチンを接種した分を含めると、殺処分された家畜は約29万頭に上る。だが、自治体別では、ウイルスが「飛び火」したえびの市や都城市では速やかに処分を終え、限定的被害で封じ込んだ。中国や韓国でも感染が続く口蹄疫は、いつ再発してもおかしくない。今後の防疫態勢を考えるうえで、2市の対応は参考になるとともに、危機に直面した際の政治と行政の役割の大切さを示した。

なぜ感染は拡大したのか。口蹄疫は、感染力の強さが特徴で、国際的にも恐れられている家畜の病気だ。ウイルスの封じ込めには、一刻も早い家畜の殺処分・埋却が求められる。都農町(つのちょう)で牛に感染疑いが確認されたのは4月20日。実際には別の農家の水牛が3月下旬に発症したと疑われることが、後に明らかになる。ただ、当時は下痢だけで、多量のよだれなど口蹄疫の典型的症状はなかった。口蹄疫と見抜けなかった獣医師らを責めることはできない。

県は4月20日、家畜伝染病予防法(家伝法)と防疫指針に基づき移動・搬出制限区域を設け、畜産関係車両の消毒を始めた。教科書通りの対応だが、宮崎県と北海道を合わせ約740頭の被害で終息した10年前とは条件が違った。

◇埋却地確保など県央部で後手に

発生が集中した川南町は、数千頭単位の大規模農場がひしめく畜産密集地だ。口蹄疫は、牛に比べ数百倍以上の感染力がある豚にも広がり処分数は激増。数十人の獣医師と自治体、JA職員では追いつかなかった。

「風評被害どころではない。日本の畜産の危機だと全国に伝えてほしい」。私は5月9日に電話取材した川南町の養豚農家、柳川勝志さん(39)の言葉を覚えている。1000頭の殺処分を控えながら気丈に取材に応じてくれたが、私が事態の深刻さを実感したのもこの時だった。

家伝法は、殺処分と埋却を農家に義務づけている。だが、飼育頭数が多く、家畜を埋める土地をすぐに確保できない農家も多かった。公有地の提供も遅れ、発症した家畜の一部はウイルスを発散したまま放置された。遺伝子検査結果を待つ間は殺処分に着手せず時間を浪費。周辺農場への情報提供や調査も遅れた。家伝法と防疫指針に律義に従ったことが、爆発的感染を招いた側面は否めない。

一方、県西部のえびの市で症状のある牛が見つかったのは4月27日朝だった。村岡隆明市長は、家伝法が最も地域の情勢に明るい市町村の責任を明記していないことに強い不安を感じたという。「制度や仕組みより、現実に合わせた対応を取るしかない」と、検査結果を待たずに道路の封鎖や消毒ポイントの設置、重機の手配などを始め、職員も迅速に対応した。

日本最大級の畜産都市である都城市も、えびの市の対応を学ぶために職員を派遣。早い段階で埋却地を確保し、殺処分に着手する態勢を整えた。両市の対応は、リーダーの決断、実態に即して柔軟に戦略を転換することの重要性を示している。

◇国・県双方に責任転嫁の言動

国と県の対応はどうだったか。例えば一部の農家には早くから「感染源になり迷惑をかけたくない」と、補償面の心配さえなくなれば、予防的な殺処分を受け入れる声もあった。赤松広隆農相(当時)は5月10日、「殺すのは勝手だが、補償はしない」と突っぱねたが、19日に一転、健康な12万頭以上にワクチンを接種して殺処分すると「政治主導」で決めた。具体的な補償の詳細も示さず、関係首長は反発した。

涙ながらに国の方針を受諾した東国原英夫知事も、非常事態宣言に至るまで家伝法の不備を訴えるのが精いっぱい。高級ブランド「宮崎牛」のセールスには熱心でも、自ら初動に「甘さがあった」と認める。

宮崎牛の種牛も被害に遭い、失われた家畜改良の歴史と財産、地域経済への打撃は大きい。結果的に、政治と行政は民の暮らしと財産を守ることができなかった。海外で口蹄疫が多発していたのに、危機意識に欠けた。なにより国と県の間で意思疎通が不十分で、相互に責任転嫁する言動があったのも残念だ。

国と県は、今回の一連の経過を検証・総括して非常時の対応や支援策を再構築し、次の危機に備えなければならない。

ご意見をお寄せください。〒100-8051毎日新聞「記者の目」係/kishanome@mainichi.co.jp

・・・政府は、口蹄疫問題について、県に責任があったとする考えを明確にしてきたと思われます。責任究明へ第三者委員会を設置するのは結構ですが、原因となったウィルスの感染ルートの究明こそ最優先ではないでしょうか?

山田大臣の記者会見で、宮崎県が血液検体を採って、保管していることが明らかになりましたが、その抗体検査をする考えは無いようです。むやみに殺処分をし、種牛を守ろうともしなかった国の姿勢が、抗体検査でシロと判定されれば、大きな非難に晒されるのは避けられないと分かっているのでしょう。そのため、責任を県に押しつけて、国民の目を逸らせようと画策しているように感じます。

また、外郭団体を使って、政府擁護の世論を形成したい考えもあるようです。社団法人 日本環境教育フォーラムの運営ブログ「仕事の栄養素」に7月21日に掲載された、佐川 光晴氏の「口蹄疫を隠す宮崎県、牛や豚を隠す日本社会」では、宮崎県の対応を批判しています。

http://blog.goo.ne.jp/moutoku2009/e/6721ae603278b4957b3d60c18dd81592

本当に批判し、検証しなければならないのは、宮崎県でしょうか?それとも政府なのでしょうか?今までの対応を考えるなら、分かり切ったことではないかと思います。

口蹄疫:終息宣言、来月27日に

(2010年7月22日 毎日新聞)

宮崎県は21日、家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)を来月27日、終息宣言する方針を明らかにした。ウイルスが存在しない清浄性を確実にするため、牛や豚などの排せつ物の無害化に必要な期間を考慮した。県内で唯一残った宮崎市の発生農家を中心にした家畜の移動・搬出制限区域は今月27日解除の予定。県が県議会環境農林水産常任委員会で明らかにした。

県央部でウイルスを含むとみられる家畜の排せつ物が大量に残っており、27日の制限区域の解除と同時の終息宣言は難しいと判断した。非常事態宣言は同日解除の見通し。また、県はすべての家畜を対象に獣医師による目視検査を22日~来月11日、農家約7700戸で実施すると発表した。

第1例確認時に既に拡大 疫学調査で推定結果

(2010年7月23日 毎日新聞)

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、農林水産省の疫学調査チームは23日、都農町で第1例が確認された4月20日時点で、被害が集中した川南町など児湯地域の農家十数戸で既に家畜が感染していたとの推定結果をまとめた。チームは8月中にも中間的なとりまとめを公表する。

チームは、異常の届け出時の病変の程度や検査データを基に、発生した全292例の感染時期を推定。現地調査や農家への聞き取りなども参考に、感染拡大ルートも検討した。

最も早くウイルスが侵入したのは6例目の水牛農家(都農町)で3月中旬ごろ。韓国などで確認されたウイルスと遺伝子配列が極めて近く、アジアからの人や物の移動でウイルスが侵入したと考えられるが、水牛農家への侵入経路は特定困難とした。1、7例目(川南町)の農家へのウイルス侵入時期も3月下旬ごろと推定した。

また、児湯地域での感染拡大ルートについては▽発生農家からの人の動き▽共同堆肥(たいひ)施設や倉庫、器具・器材の共同利用▽ネズミや鳥、ハエ、唾液(だえき)の飛沫(ひまつ)核(飛沫粒子)など--を指摘した。

他地域への拡大については▽えびの市へは川南町の関連農家から出発した家畜運搬車両▽西都市と日向市へは児湯地域の農家と同じ飼料会社の車両を使用▽西都市内の農家間では牛の出荷時に同一車両を使用▽近接した宮崎市内の3農家は飛沫核--の可能性を挙げた。

調査チーム長の津田知幸・動物衛生研究所企画管理部長は「(十数戸の農家)それぞれを強い線で結ぶことはできなかったが、(人や車の動きなどの)社会生活の活動でウイルスが広がったと推測できると思う」と説明。十数戸で家畜の異常の発見が遅れたのは、発生当初は感染量が少なく、症状は強く出ないことなどが要因としている。

農相、口蹄疫終息後に牛肉輸入問題協議再開 米大使と合意

(2010/7/23 日本経済新聞)

山田正彦農相は23日、農林水産省でルース駐日米大使と会談した。日米両政府が合意している米国産牛肉の輸入制限問題に関する協議再開について、宮崎県で発生した家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)問題が終息後、早期に事務レベル会合を開催する方針で一致した。両政府は今秋をめどに開催する方向で日程調整に入る見通しだ。

会談では、ルース大使が米国産牛肉の輸入問題で「口蹄疫問題に直面している状況であることは理解するが、早期に事務レベルの会合を開いてこの問題を前に進めたい」と要請。農相は「口蹄疫が一段落すれば協議させたい。本件については科学的知見に基づき対応する」と応じた。

日本政府は2003年に米国でBSE(牛海綿状脳症)に感染した牛が見つかったことを受け、米国産牛肉の輸入を感染の危険性が低いとされる生後20カ月以下の牛に限定している。米国側は制限の緩和を強く求めているが、日本側は慎重姿勢を崩していない。

宮崎市の家畜に異常なし 制限区域27日に全解除へ

(2010.7.23 msn産経ニュース)

口蹄(こうてい)疫問題で宮崎県は23日、宮崎市の発生農場から半径10キロ圏で実施していた安全性調査が終わり、家畜に異常は見つからなかったと発表した。県内で最後に残る、宮崎市を中心とする家畜の移動、搬出制限区域は、新たな発生がなければ27日午前0時に解除される。発生地域の住民に外出自粛を呼び掛ける非常事態宣言も解かれる予定。

県は16日に安全性調査を開始。発生農場から半径3キロ圏内の農場の牛や豚から血液を採取して抗体検査を実施したほか、同3~10キロ圏でよだれなどの症状がないか獣医師が目視で確認。いずれも異常はなかった。

県畜産課によると、27日に制限区域がすべてなくなった後も、一部地域では車両の消毒ポイントを残す。外出自粛やイベントの延期などを要請する非常事態宣言は解除され、県民は通常の生活に戻れるという。

なぜ種牛の血液検査しない…薦田さん怒りの会見

(2010年7月24日 読売新聞)

口蹄疫問題で、種牛6頭を殺処分された高鍋町の薦田(こもだ)長久さん(72)は23日、山田農相が種牛の血液検査を行わないなどとした回答について、「納得できない。心が伝わってこない」と不満をあらわにした。

薦田さんは種牛の殺処分を了承した16日、山田農相あてに「なぜ血液検査を実施しないのか」など3項目の質問状を提出していた。

山田農相は回答書で、「ほかの農家は抗体検査を実施せずに殺処分しており、薦田さんのみの実施は困難」とした。県庁で記者会見を開いた薦田さんは「口蹄疫の広がりがほぼ収まった中、貴重な種牛を殺処分するなら安全性を確認するのは当然」と非難した。

同席した代理人の後藤好成弁護士は「今後のことは未定」としながらも、損害賠償請求訴訟を起こす可能性を示唆した。

宮崎・口蹄疫 東国原知事「復興へ全力」 県庁本館前で会見

(2010/07/27 西日本新聞)

宮崎県の家畜の4分の1を失った口蹄疫の発生確認から99日目の27日、東国原英夫知事が節目の会見の場に選んだのは、年間30万人近い観光客が訪れる県庁の本館前。「県民の皆様には、再び宮崎の活気を取り戻していただきたい」。全国に安全アピールを狙った、非常事態宣言の解除となった。

庁舎正面の時計の針が重なった27日午前0時。ライトアップされた県庁前で東国原知事は表情を崩さずに、防疫に努めた県民と全国の支援に対する感謝から述べ始めた。

当初は27日午前の定例記者会見のみの予定。これを変更すると発表したのは26日になってから。県内は2カ月余り外出や催しの自粛が続けられ、経済損失も全容が分からないほど大きい。

「二度とこんな悲惨なことが起こらないよう検証したい。宮崎の早期復興を成し遂げるため全力を尽くす」。知事は淡々と語った。

宮崎 口蹄疫終息へ  消毒は来月上旬まで-鹿児島

(2010年7月27日 読売新聞)

競りきょうから再開

27日に宮崎県内の口蹄疫(こうていえき)による制限区域が解除されるが、県は26日、口蹄疫対策会議を開き、宮崎県が行っている目視検査が県境地域で終わる8月上旬まで、消毒作業を続けることを決めた。

宮崎県は22日から、県内全域の終息宣言に向けた牛、豚の目視検査を行っている。牛は獣医師らが口やひづめに口蹄疫の症状がないか1頭ずつ確認し、豚は目視と電話による聞き取りを行っている。都城市では、早ければ8月1日にも調査が終了すると見られている。

県はこれまで、県内の畜産農家全約1万4300戸への緊急調査や農場の消毒などを実施。また、国道と県道8か所に消毒地点を設け、延べ約1万8000人を投入して、車両約14万5000台を消毒した。各市町村も県道など計35か所に消毒ポイントや消毒マットを設置して防疫に当たっている。

対策会議では、宮崎県の県境地域での目視検査の完了を受け、県や各市町村の消毒ポイントについても、その前後に順次終了することを報告した。今後、防疫対策マニュアルの作成や、大規模な防疫演習を行うという。また、県内で発生した場合に備え、消毒ポイント約130か所と人員約1700人をリストアップしていることも明らかにした。

伊藤知事は会議で「終息に向かっているが、完全に侵入の危険性がなくなったわけではない。畜産業者は今後も、畜舎の消毒など最大限の防疫を行ってほしい」と語った。

宮崎県境の市道25か所で通行規制を行っている曽於市は、27日午前に口蹄疫対策会議を開き、今後の対応などを協議する。市畜産課の神宮司寛課長は「宮崎県の全頭検査の状況などを見極めながら、安全が確認できた段階で通行規制を解除したい」と述べた。

県本土では27日、発生以来となる鹿児島中央家畜市場(鹿児島市)での競りが予定されており、以降、各地で次々と競りが再開される。

29日に子牛の競りが再開される曽於中央家畜市場に、11頭の子牛を出荷することにしている曽於市大隅町恒吉の繁殖農家福留辰男さん(69)は「競り値や買い手が付くのかといった不安はあるが、とにかく競りができることが一番うれしい」と一安心の表情をみせた。

埋却地をめぐって全国から提案  口蹄疫で意見交換会

(2010.7.28 農業共同組合新聞)

農水省は7月27日、今年度第1回全国畜産課長会議を開いた。冒頭では口蹄疫について、山田正彦農水相と各都道府県・団体との意見交換を行った。

山田農水相は同日午前0時に県内の家畜の移動制限が解除され口蹄疫が終息に向かっていることについて「全国各地からたくさんの人的、金銭的な支援のおかげだ」と、感謝の意を述べた。

これまで日本は口蹄疫の清浄国だったため中南米からの安価な家畜の輸入を制限できたが、今回の発生によって状況が変わる可能性が指摘されている。山田農水相は「一国も早く清浄化をめざしたい。人もモノもグローバル化がすすみ、いつ、どこから入ってくるかわからない状況だけに、出入国管理をより厳しくしなければならない」と、今後の対応を述べた。

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(写真)全国から200人以上の関係者が集まった

◆官民一体で総合的防疫体制の確立を

意見交換では、埋却地をめぐり、用地の有無や埋却要件の緩和などを求める意見が相次いだ。

新潟県から「面積要件は満たしていても、水田地帯では1mも掘ったらすぐに地下水が出てくるので埋却できない。盛り土でも処分できるような対応が必要だ」、熊本県から「全畜産農家を調べたが、埋却地の確保は難しい。広域レンダリング施設(家畜の非食用部位を処理する施設)や、殺処分した家畜の密閉運搬車両などを確保してほしい」などの意見があり、山田農水相は「施設や車両は国の方で速やかに手配したい」と答えた。

そのほか、三重県から「畜産農家の再建対策を最優先してほしい。どれだけ早く再建できたかで、今後の発生の際に少しでも気が楽になる」、奈良県から「宮崎県の現場で対応した職員を全国に派遣して情報公開や、体験を語ってほしい」、静岡県から「患畜の簡易検査キットの導入や、動物衛生検疫所の支所でも確定診断をしてほしい」などの意見があった。

山田農水相は今回出されたさまざまな意見は今後の検討課題にするとし、「民と官が一体となって総合的な防疫体制を確立したい」と述べた。

口蹄疫:宮崎市の移動・搬出制限解除 公共施設が一斉再開

(2010年7月28日 毎日新聞)

口蹄疫(こうていえき)問題で、県は27日に唯一、残っていた宮崎市の移動・搬出制限区域を解除するとともに、非常事態の解除を宣言した。これに伴い、宮崎市内の公共施設が一斉に再開された。また、サンマリンスタジアム宮崎で開催中の全国高校野球選手権宮崎大会も一般客の入場が可能になった。

宮崎市では図書館や美術館、体育館など県の施設を含む90以上の公共の文化・スポーツ施設が再開した。夏休みとあって、子供たちのにぎやかな声が戻った。宮崎科学技術館でも午前中から多くの子供たちが訪れ、同館のインストラクター・園田恵子さん(29)は「子供たちの笑顔が見られることをずっと待ち望んでいました」とうれしそう。

市内在住の鮎川トミさん(78)は、孫4人を連れて来館。孫の日菜子ちゃん(11)=宮崎港小5年=は「これまで月3、4回は来ていたけれど閉館になって遊ぶ場所がなかった。でもきょうは久しぶりに遊べて楽しい」と話した。

サンマリンスタジアム宮崎でも高校野球ファンの常連が駆けつけた。宮崎市の川越凌さん(74)は、左上肢まひを患いながらも、約40年前から高校野球を観戦。「高校野球を見るのが私の生きがい。これまではテレビで観戦したけど、やっぱりスタンドで見るのが一番いいね」とスコアブックを片手に上機嫌で声援を送っていた。

県高野連の猪股整理事長は「楽しみにしてきたファンの皆さんの観戦を制限するのは非常に心苦しかった。この日を迎えられてよかった」と話した。

口蹄疫:農相、復興基金設立に否定的考え

(2010年7月30日 毎日新聞)

宮崎県が口蹄疫(こうていえき)からの再生・復興基金を300億円規模で9月に設立すると発表し、国への支援を求めたことについて、山田正彦農相は30日の閣議後会見で、基金創設に否定的な考えを示した。山田農相は「農林水産省としては、出荷期を過ぎた家畜の補償や経営再建に向けての支援など、具体的に農家支援を行っている。今の時点では、基金を作ることなく、きめ細かい措置はできているのではないか」と述べた。

そのうえで、山田農相は基金創設について「これから、内閣全体での検討課題だ。農水省で基金を作ると言って、できるわけではないし、これからの対策は、むしろ商工業者などの関連業者への地域振興策ではないか」とも語った。

8月末から宮崎の家畜市場再開へ 口蹄疫終息で

(2010年7月30日 共同通信)

口蹄疫問題を受けて開催中止となっていた宮崎県内の家畜市場が、県による終息宣言後の8月29日から順次再開されることが、宮崎市内で30日に開かれた「宮崎県郡畜連合会議」の総会で決まった。県内には8カ所の家畜市場があるが、口蹄疫発生が確認された4月下旬以降、いずれも競りが中止されており、再開は約4カ月ぶりとなる。

宮崎県産の肉用子牛は、年間約3万頭が家畜市場を通じて「松阪牛」で知られる三重県など県外に出荷され、各地のブランド牛として育てられる。松阪牛協議会の担当者は「再開が決まって喜ばしい」と話した。

宮崎県畜産協会によると、県の終息宣言が8月27日に出される見通しとなっており、同29日に高千穂町の家畜市場が再開。残り7カ所も9月にかけて順次、再開する。

農家では競りに出せなかった牛や豚がたまっており、各市場の開催数を通常の2倍の月2回に増やす。県畜産課によると、出荷時期を数カ月過ぎた家畜は値下がりが懸念され、値下がり分は国や県が補助する方針。

【自由研究】口蹄疫初動対策の期間を推定してみた        http://www.youtube.com/watch?v=fBHIajehw9I

7 28 衆議院農林水産委員会 江藤 拓議員 1                 http://www.youtube.com/watch?v=tRSXCO7QI9E

7 28 衆議院農林水産委員会 江藤 拓議員 2                  http://www.youtube.com/watch?v=PT7I021jCfw

7 28 衆議院農林水産委員会 江藤 拓議員 3                 http://www.youtube.com/watch?v=zrtqd5w8-74

7 28 衆議院農林水産委員会 江藤 拓議員 4                http://www.youtube.com/watch?v=KkIftJPEdbk

7 28 衆議院農林水産委員会 江藤 拓議員 5                      http://www.youtube.com/watch?v=hRrVZ1wL-6Q

7 28 衆議院農林水産委員会 江藤 拓議員 6                     http://www.youtube.com/watch?v=2QFTryY6TBk

がんばろう宮崎!劇場版「怪談レストラン」応援メッセージ http://www.youtube.com/watch?v=Q3and3-r7RY&feature=player_embedded

がんばろう宮崎!「Doまんなかプロジェクト」                              http://www.ganbarou-miyazaki.net/index.html

がんばろう宮崎!Doまんなかプロジェクトでは、皆様から宮崎の畜産農家の方々へ、応援・励ましの温かいメッセージを受け付けてます。

また、義援金窓口の紹介や、チャリティーグッズの販売も行っています。

2010.08.02 宮崎県 口蹄疫関連ニュース MRTニュースNext                   http://www.youtube.com/watch?v=OK7VH0gWyvw

2010.08.03 宮崎県 口蹄疫関連ニュース MRTニュースNext             http://www.youtube.com/watch?v=yuueHbyiBTU

両陛下、東国原知事ねぎらう=御所で口蹄疫の説明受ける

(2010/08/06 時事ドットコム)

天皇、皇后両陛下は6日午後、皇居・御所で宮崎県の東国原英夫知事から口蹄(こうてい)疫問題について説明を受けられた。

東国原知事によると、両陛下は農家や獣医師らの健康状態や今後の復興支援策について強い関心を持っており、天皇陛下は「復興に向けて、よりよい方向に進むことを願っております」、皇后さまは「終息を無事迎えていただいて、ありがとうございます」とねぎらいの言葉を掛けたという。

東国原知事は終了後、「心温まるお言葉をちょうだいして涙が出そうになった。県民の皆さんにしっかり伝えたい」と話した。

東国原知事が天皇皇后両陛下に口蹄疫問題を説明、知事山田農相と会談

(2010年08月07日 IB Times)

宮崎県の東国原英夫知事が6日、皇居を訪れ天皇皇后両陛下に口蹄疫問題を説明した。

東国原知事は天皇皇后両陛下のお住まいの御所応接室で、1時間半近くにわたって天皇皇后両陛下に、被害状況や今後の再生に向けた復興に関し説明を行った。

皇后陛下は「無事に終息を迎えていただきありがとうございました」とお言葉をかけられたと東国原知事が述べた。

天皇陛下は「復興に向けてより良い方向に進むことを望んでおります」と励まされたと東国原知事は語った。

口蹄疫問題で、東国原知事が同日、農林水産省で山田正彦農相と会談した。

東国原知事は山田正彦農相に口蹄疫の復興対策基金への財政支援を含む復興策を要望した。

口蹄疫問題では、民間種牛の救済を求めた東国原知事と、殺処分を主張した山田農相が対立していた。

山田農相は東国原知事から、多岐にわたる緊急要望書を受け取り農相は「種牛を殺処分していただいてありがとう」と述べた。

東国原知事は山田農相が口蹄疫問題で尽力したことに謝意を表した。15分ほどの会談後、東国原知事は「きめ細かい配分は自治体でないとできない」とした上で「県が主体となって国が援助の形になる」と述べた。

山田農水相は「これから検討する」と慎重な見通しを語った。

2010.08.06 宮崎県 口蹄疫関連ニュース MRTニュースNext http://il.youtube.com/watch?v=N9hJeEnE4Z8

口蹄疫:全頭異常なし、宮崎県終息へ

(2010年8月10日 毎日新聞)

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、県は9日、終息宣言に向けて実施していた牛、豚全頭(8076戸)を対象にした清浄性確認調査を終え、異常は確認されなかったと発表した。27日にも終息宣言を出す予定。

県畜産課によると、調査は7月22日から実施。7608戸が飼育する牛は全頭、獣医師らが目視検査を、468戸の豚は目視検査と電話による聞き取り調査をしていた。

口蹄疫被害額2350億円に 宮崎県試算

(2010.8.10 日本経済新聞)

宮崎県は10日、家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)の県内被害額が2010~14年度で計2350億円に上るとの試算を発表した。

畜産関係が計1400億円。牛や豚の殺処分で減少した頭数が今後5年間で回復すると仮定しても畜産出荷は計825億円の減少。飼料など関連産業は478億円、食肉加工業も89億円の被害と算出した。

畜産以外の被害額は950億円に上るとしている。

口蹄疫の犠牲 繰り返すまい 新富町で合同慰霊式 宮崎

(2010.8.12 西日本新聞)

家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」に見舞われ、牛や豚など町内のすべての家畜約2万頭を殺処分した宮崎県新富町で12日、犠牲となった家畜を供養するための合同慰霊式が行われた。畜産農家ら約300人が出席し、冥福を祈るとともに町の畜産再生を誓った。

町営牧場で行われた式では、土屋良文町長が「私たちは立ち止まらず、前に進まなければならない。一日も早い畜産の復興に取り組む」とあいさつ。畜産農家を代表し、JA児湯肉用牛部会新富支部会長の長友司さん(56)が「町内に家畜が1頭もいない異様な状況になった。再びこのような大惨事を起こさない」と追悼の言葉を述べた。出席者たちは黙とうや献花をして、尊い犠牲に鎮魂の念をささげた。

慰霊式に先立ち、同牧場に作られた「畜魂碑」の入魂式もあった。碑は高さ約2メートルで御影石製。古代エジプトの神殿などに用いられた様式で「保護と防御」を意味する「オベリスク」を模した。口蹄疫を二度と発生させないという思いが込められ、発生の経緯や被害状況などが記されている。

国の口蹄疫対策検証委が聞き取り 宮崎県の対応に厳しい声

(2010/08/18 共同通信)

宮崎県の口蹄疫問題で、国や県などの対応を検証する農林水産省の「口蹄疫対策検証委員会」が18日、同省で開かれ、宮崎、鹿児島両県の担当者らへの初動対応の聞き取りなどを行った。宮崎県の担当者に対し、委員からは厳しい声が相次いだ。

宮崎県に対して「10年前の発生時の教訓が生きていないのではないか」、「症状が出ているのになぜ国への報告が遅れたのか」といった批判が出された。

現地調査に当たった国の担当者などからも聞き取りを実施。現地で感染経路の調査を行っている国の疫学調査チームは、現在までに判明した内容や今後の防疫上の課題を報告した。口蹄疫の早期発見方法やオーストラリアなどの封じ込め策を研究すべきだとの意見もあった。

委員会は8月中にあと数回開催する見込みで、被害農家や現場で作業にあたった獣医師などからも話を聞き、9月前半に中間報告をまとめる予定。

宮崎・口蹄疫 国の支援に不満噴出 民主党WT 現場の声聞く 特措法延長など要望

(2010/08/18 西日本新聞)

家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」の復興支援問題で、民主党の口蹄疫対策ワーキングチーム(WT)は17日、宮崎県川南町などの自治体関係者から直接、現場の声を聞いた。出席者は口蹄疫対策特別措置法の期間延長や復興特区の設置を求める一方、政府の支援が十分でないことに対し、いらだちを訴えた。

ヒアリングは川南、高鍋両町で非公開で実施。口蹄疫が発生した西都市など6市町の首長や農家、JA、商工会関係者、獣医師らが出席した。内野宮正英・川南町長は冒頭、「政府が国家防疫として(危機感を持って)対応しているとは思えない」と苦言を呈した。

JA尾鈴養豚部会長の遠藤威宣さん(56)は、殺処分した家畜の補償金に対する課税を免除するよう訴えた。「これまでも要請してきたが『検討します』ばかり。答えが出ないと経営再開の計画が立てられない」と不満をにじませた。

WT座長の岡本充功衆院議員は記者会見で「地元の切迫感、疲労は色濃い。現場の声を復興に向けた政策や予算、家畜伝染病予防法改正などに生かしたい」と話した。

党農林水産部門会議のWTは7月末に発足。同日は党県連所属の国会議員ら8人が宮崎県を訪れた。県庁で河野俊嗣副知事らと意見交換したほか、川南町の被害農家を視察した。

口蹄疫終息宣言「延期も」排せつ物処理遅れる

(2010年8月19日 読売新聞)

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、東国原英夫知事は18日、殺処分された家畜の排せつ物の堆肥(たいひ)化が終わらない場合、27日に予定している終息宣言の延期も「選択肢としてあり得る」と述べた。

県東部の約1300農場に残る排せつ物は約18万立方メートル(約9万トン)。ウイルスが残っている可能性があるため、発酵によって死滅させ、堆肥化する作業を進めているが、重機不足などで作業の遅れを指摘する声が出ている。知事は「埋めることも考えないといけない」とも述べた。

口蹄疫、時代遅れの予防法 27日に終息宣言

(2010/8/21 日本経済新聞)

4月以降、宮崎県で猛威を振るった家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)。県は牛や豚など約29万頭を殺処分し、7月27日に「非常事態宣言」を解除したが、今も処分された牛や豚が残した膨大なふん尿のウイルス除去作業が続く。終息宣言の見通しは8月27日。非常事態解除から「終息」まで1カ月を要する事態からは、半世紀前に制定され、畜産の進化に追いつかない予防法の弱点が浮かび上がる。

口蹄疫感染が集中した宮崎県東部。約1220農場の堆肥(たいひ)置き場や牛舎などに、数メートルのこんもりとした小山が目立つ。

中身は処分された牛や豚のふん尿。発酵させ堆肥にするため、8月から重機を使い空気を混ぜ込む「切り返し」と呼ばれる作業が始まっている。ふん尿に混じるウイルスは1~2カ月生き続けるとされ、死滅させるには、発酵により温度を60度以上に高めるのが望ましいとされる。

県内ではまだ手つかずのままだったり、ふん尿中の水分が多く発酵しても温度が高まらないケースも。県の担当者は「小規模農家で作業の遅れがみられるようだ」と気をもむ。

国の指針は原則こうした排せつ物を埋却するよう定めているが、今回は埋却場所の確保が難航し堆肥利用とすることに。殺処分した家畜や排せつ物などを埋める埋却場所の確保の遅れは、ウイルスの拡散を助長したとも指摘された。遅れの一因は、埋却を畜産農家に原則委ねた1951年成立の「家畜伝染病予防法」(家伝法)。家族経営が主流だった制定当時と異なり、畜産技術の進歩で飼育数はけた違いに増加。法律が実態に合わなくなっていた。

農林水産省は7月、口蹄疫やコンプライアンスの専門家からなる「口蹄疫対策検証委員会」を設立。県も検証委員会を設置し、報告書をまとめる。国、県、農家の役割を検証し、新たな危機管理のあり方を提言してもらうのが狙いだ。

口蹄疫被害の農家に酪農学園大が入学金免除

(2010.8.23 msn産経ニュース)

北海道江別市の酪農学園大は23日、宮崎県で発生した口蹄(こうてい)疫の影響で、学費支払いが困難になった畜産農家などからの来年度の入学志願者について、入学金(20万~30万円)と、入学検定料(1万3千~3万円)を全額免除すると発表した。

対象は、家畜を殺処分した畜産農家のほか、食肉加工業や、飼料、資材など関連産業に従事している世帯も含む。殺処分命令書の写しか、出身学校長の推薦書を志願書に添えて申請する。

入学までの1年間に大雨被害などで災害救助法が適用された地域の志願者も同様に免除する。

問い合わせは同大入試課、電話011(388)4138。

口蹄疫で処分の家畜慰霊、宮崎で灯籠流し

(2010年8月22日 読売新聞)

宮崎県新富町と宮崎市を隔てる一ツ瀬川で21日夜、口蹄疫(こうていえき)で殺処分された家畜の霊を慰める灯籠(とうろう)流しが行われた。恒例の夏祭り「第20回サマーフェスティバルin一ツ瀬2010」の一環。新富町新田の河川敷に地元の畜産農家や町関係者ら約40人が集まった。

黙とうをささげた後、牛や豚の張り絵を施した灯籠約100個を次々に川に流した参加者たちは「牛を飼える平和な日が来ますように」などと書いた短冊をササに飾って精霊(しょうろう)舟に立てた。新富町三納代の水口清さん(53)は「牛は我が家の守り神だった。家族を守ってほしい」と、流れていく灯籠や舟を見つめていた。

口蹄疫終息 予定通り27日に宣言 宮崎知事

(2010/08/23 西日本新聞)

宮崎県の東国原英夫知事は23日、家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」の終息宣言を、予定通り27日に出す方針を明らかにした。殺処分した家畜の排せつ物を無害にする堆肥(たいひ)化は22日現在、対象農場の約8割で終わっており、残る263農場に対しては基準を緩和して間に合わせる。県内では、宣言後に家畜市場の再開などを控えており、東国原知事は「県民生活を考えると、27日は動かしづらい。2、3日中には堆肥化が終わる」と述べた。

堆肥化は、排せつ物を発酵させ、高温でウイルスを死滅させる処理。国は7月27日に同県内の家畜の移動制限を解除し、家畜伝染病予防法上は既に終息を確認している。しかし、県はさらに安全性を高めるため、ウイルスが直ちに死滅するとされる60度以上を堆肥化の独自基準に設定。これを達成した後に終息宣言するとしていた。

川南町など3市5町の約1200農場は今月5日から排せつ物をかくはんするなどの処理を開始。一部では温度が十分に上がらず、処理が遅れれば終息宣言が先送りされる可能性もあった。

ただし、科学的には60度未満でも一定時間経過すれば無害化できるとされており、県は(1)55度以上で2分間維持(2)49度以上で1時間維持―を新たな基準に加え、国に報告することとした。

北海道新聞より

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東国原知事、口蹄疫の終息を宣言…復興へ

(2010年8月27日 読売新聞)

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、東国原英夫知事は27日午前、県庁内で記者会見を開き、殺処分された家畜の排せつ物からウイルスを死滅させる作業が終わり、新たな発生の恐れがなくなったとして、口蹄疫の終息を宣言した。

県内5市6町で発生し、家畜28万8649頭が殺処分された口蹄疫は、4月20日の発生確認から4か月余りを経て終息。今後、復興に向けた動きが本格化する。県内の家畜市場は29日以降、順次再開され、30日から口蹄疫発生農場の安全性を確認するため、「観察牛」の試験飼育が始まる。

3週間後に異常がなければ、本格的な畜産が再開される見通し。

宮崎で無事に終息宣言が出され、口蹄疫には区切りがついた形となりました。今後は復興に向けての長い道のりを歩まなければなりません。一日も早い復興を祈りつつ、このページの更新も終了します。まだ解決していない問題も多々ありますが、それについては、ブログ上で取り上げていきたいと考えております。