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2014年9月17日 (水)

鈴木明子を救った言葉と蔓延する八百長体質

日刊ゲンダイのスケート人生「キス&クライ」(鈴木明子)が佳境に入ってきました。

足の痛みが悪化し、絶望感に包まれてソチのリンクに立った鈴木明子を救ったのは・・・

スケート人生「キス&クライ」鈴木明子~<第5回>「痛いなんて言ってる場合じゃない!」恩師の怒声にキレかけた

(2014.9.13 日刊ゲンダイ)

【連載】 鈴木明子 スケート人生「キス&クライ」

アルメニアでの直前合宿、私と(浅田)真央は行動を共にしながら最終調整をする予定でした。

真央は団体戦で五輪独特の雰囲気や重圧を感じているように見えました。お互い自分自身を見つめ直す状況なのは、話さなくても何となくわかります。だからこそ、一緒に調子を上げていこうと考えていました。

でも、私は両足の痛みが治まらず、リンクでは泣き叫ぶばかり。苦しむ私の姿を見ている真央は、時折近寄ってきて「大丈夫?」と声をかけてくれました。

その言葉一つ一つがうれしかったものの、私の胸中には複雑な思いも湧いてきました。

「こんな私の姿を見ながらの練習では、せっかく調子が上がってきた真央も、ペースを乱してしまうかも……」

私は練習時間を、あえて真央とずらすことにしました。

真央にとっても私にとっても、異国での、それもいつもと違ったオリンピックという特殊な環境の中で、それぞれ自分たちのペースを確保する。私にはそれが最善だと思いました。

それからの私は「孤独」との闘いでした。

五輪に出場したいという焦りや不安、スランプも重なって、ジャンプを跳べば転倒。爪先から体中に激痛が走り、患部の傷を悪化させる悪循環を続けていました。

誰もいないリンクとはいえ、悲鳴を上げながらの練習ばかりでは自然と気持ちは落ち込みます。見守る先生(長久保裕コーチ)は、迫り来る本番に「本番目前だ。痛いなんて言ってる場合じゃない!」と厳しい指導。もちろん優しい言葉はかけてくれません。

「この人は私のことを全くわかっていない! 激痛に耐えながら出来る限りのことをしてるのに……」

いつしか先生に対し、そんな感情も出てきました。五輪後にチームの人から教えてもらったのですが、この時の先生は、あえて私を叱責していたそうです。苦しむ私に同情すれば、私の気持ちが切れると長年の師弟関係から誰よりもわかっていたのです。だから、わざと「鬼コーチ」になっていたそうです。

私は周囲の配慮を知らないまま、限界に近づいていました。両足の小指は親指の大きさにまで膨れ上がり、懸命に治療を続けてくれていたドクターからも、「ウミなら注射で抜けるけど、その腫れは炎症だからどうしようもない」と……。

ソチに入ってからは自分の足を見るたびに、そんな自問自答を繰り返すばかり。緊張や重圧を感じる余裕はなかったというのが本音だったのです。

■絶望感に包まれ迎えたSP本番の朝

絶望感に包まれふさぎ込んだまま、アルメニア合宿は終了。2月19日の個人戦SP(ショートプログラム)当日の午前に行われた本番最後の公式練習でも、足の激痛でジャンプは思うように跳べません。動揺から、普段なら当たり前のようにできる表現やエッジワークも精彩を欠くばかり。「完璧」には程遠い内容で、メダルや入賞を狙えるような状況でないことは一目瞭然でした。

練習を終え選手村の自室に戻ってもやりきれない思い。数時間後に本番のリンクに立つ自分の姿を想像すらできません。

「この気持ちを誰かに聞いてもらいたい……」

先が見えない中、脳裏に浮かんだのは、子供の頃から私のスケートをどんな時でも見守ってきてくれた母の優しい顔でした。

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長久保先生(右)は厳しかったのですが…/(C)日刊ゲンダイ

スケート人生「キス&クライ」鈴木明子~<第6回>五輪SP本番直前にかけた母への電話で光が見えた

(2014.9.17 日刊ゲンダイ)

【連載】 鈴木明子 スケート人生「キス&クライ」

女子フィギュアSP(ショートプログラム)当日の2月19日正午過ぎ。

本番直前に悩みを抱えた私が母(ケイ子さん=64)に電話をするのは長いスケート人生でもまれなこと。それでも、胸の中の思いを伝えられるのはひとりしかいません。呼び鈴が鳴った数秒後、電話口に出た声の主はいつもの聞き慣れた明るい声でした。

「どうしたの? 本番ってもうすぐじゃないの?」

驚いたような口調で語りかけてきた母。私は声を聞いた瞬間、堰を切ったように今の気持ちを話しだしました。

直前に終わった最後の公式練習で、ジャンプが跳べなかったこと。足の痛みですさむ気持ち。本番への不安、孤独……。ありのままの心中を伝えると、母は優しいながらも、問いかけるように語ってくれました。

「ジャンプのミスが何なの? ジャンプだけじゃないでしょ、あなたのスケートは。ここまできたのだから、あなたの今できることをやればいいのよ。そうじゃない?」

少しずつ暗闇から光が見えた気がしました。

私は五輪本番が近づくにつれ、いつの間にか欲をかき、「完璧」を求めていました。足が痛くてもひとつのミスもしてはいけない。五輪でパーフェクトな演技をしなければ周囲は納得してくれない。そう自分自身を追い込み、本来の姿を見失っていた。

母の言葉を聞いて、ふと我に返りました。

「ジャンプでミスをしてもいい。転んでもいい。今さら足の痛みが劇的に回復するわけでもない。今の状態でできることをやればいい」

体の奥底から徐々に前向きな気持ちが生まれてきました。

母とは30分ぐらい話したでしょうか。吹っ切れた私は、数十分前には考えられない力と勇気、希望がみなぎり始めていた。

「ありがとう。頑張ってくるね」

最後にそう言って電話を切った時には「よし、やってみよう! いや、やれる!」。確信しました。

迎えた本番。自分の今できるスケートを皆さんに見てもらいたい一心で滑ると、激痛に耐えられなかった両足は想像以上に動きました。

最終的な結果はみなさんもご存じのとおり、SPとフリー共に8位。バンクーバー五輪(8位)よりひとつでも上の順位と思っていましたが、その目標には届きませんでした。でも、ここまでの過程を振り返れば悔いはありませんでした。むしろ充実感に満ちあふれ、全選手の演技が終わった舞台裏で、一緒に戦ってきた(浅田)真央や(村上)佳菜子と抱き合って号泣してしまいました。

その時でした。真央が私にこう言ってくれたのです。(つづく)

▽すずき・あきこ

1985年3月28日、愛知県生まれ。6歳からスケートを始め、15歳で全日本選手権4位。東北福祉大に進学後、一時、摂食障害を患い休養。04年に復帰。10年バンクーバー五輪初出場。13年全日本選手権初優勝。14年ソチ五輪出場。今年3月の世界選手権を最後に現役を引退。

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支えてくれた母のケイ子さん(左)/(C)日刊ゲンダイ

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八百長:50秒で警告7回、反則負け選手の父が無念の自殺

テコンドー大会での不正が明るみに

(2014.9.16 朝鮮日報日本語版)

昨年5月、ある高校テコンドー選手の父が「息子は審判による不当な判定で敗れた」などと遺書に書き残して自殺した。その後、この父を自殺に追い込むきっかけとなった問題の試合で、実際に不正が行われていたことが明らかになった。

警察庁特殊捜査課は15日、昨年5月に行われた全国体育大会高等部テコンドーのソウル市代表選手選抜戦で、不当な判定を行うよう指示したソウル市テコンドー協会専務のキム容疑者(45)の身柄を拘束し、審判委員長のナム容疑者(53)と審判のチャ容疑者(47)、さらに問題の試合で対戦相手となった生徒の親で、八百長を要請した大学のテコンドー学科教授、チェ容疑者(48)など6人を立件したと発表した。

警察によると、チェ容疑者は知り合いの後輩(45)に「息子をテコンドーの特待生として大学に入れたいが、大会で入賞した実績がない」として、試合の判定に手を加えるよう要請したという。チェ容疑者の要請を受けた後輩は、高校の同期生でもあるソウル市テコンドー協会専務のキム容疑者にチェ容疑者からの要請を伝え、キム容疑者はこれをテコンドー協会技術審議会議長のキム容疑者(62)や審判委員長のナム容疑者などを通じ、審判らに不正を行うよう指示した。

チェ容疑者の息子が出場した試合の審判はチャ容疑者だった。この試合でチェ容疑者の息子と対戦したチョン君は終盤まで5-1でリードしていたが、審判のチャ容疑者は終了50秒前から7回連続でチョン君に警告を出し、結局チョン君は反則負けした。チョン君の父(当時47歳)は試合終了から2週間後「不当な判定で敗れて悔しい」という遺書を残して自殺した。

ソウル市テコンドー協会のある元幹部は警察での取り調べで「このような不正の指示は『オーダー』と呼ばれ、男女共に高等部での試合で特によく行われている」と語った。警察の関係者は「テコンドー協会は毎年常任の審判100人を選び、審判委員長はその100人が担当する試合を一方的に決める。そのため一度オーダーを無視すると、その後は審判をすることができなくなる」と供述した。

金城敏(キム・ソンミン)記者

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このような不正の指示は『オーダー』と呼ばれ、男女共に高等部での試合で特によく行われている

テコンドー協会は毎年常任の審判100人を選び、審判委員長はその100人が担当する試合を一方的に決める。そのため一度オーダーを無視すると、その後は審判をすることができなくなる

韓国のスポーツ界には、八百長が蔓延している・・・日本でも多くの人が知っている事実です。

フィギュアスケートの採点についても不正を疑う声が上がっています。

2002年のソルトレイクスキャンダル後に導入された現在の採点システムは、それまで『疑惑の採点』の温床とされていた、ジャッジ達への政治的介入を、ISUが『匿名』という壁で防ぐという画期的なものであると説明されていました。

しかし、採点への疑惑は消えることはありませんでした。

それは、2010年のバンクーバー五輪で引退したパトリック・イベンスというジャッジがトニー・ウィラーとのインタビューで明らかにしたように、どんなシステムになろうとも、必ず『抜け道』を見つけ出して不正を行おうとする人間が存在するからです。

テコンドーの『オーダー』と酷似した指示がフィギュアスケート界にも存在しているのかもしれません。

以下は、インタビューの抜粋です。

トニー・ウィーラー;2002年のソルトレイクスキャンダル後、現在のジャッジシステムに変更されたが、公正になったと思うか?

パトリック・イベンス;前と全く変わらない!どんなシステムを使おうと、いつも不正を行う方法を見つけるものだ。

トニー・ウィーラー;どのくらいのパーセンテージのジャッジが完璧に公正だと感じてるのか?

パトリック・イベンス;まあ10%だ。

トニー・ウィーラー;そんなに低いのか?なぜ?

パトリック・イベンス;理由はいろいろだ。ジャッジは、匿名になったとはいえ、まだ自分の所属する連盟を怖がっている。自分の国のスケーターを守るために、同じくらいのランクのスケーターには厳しくして後押しする。主流から外れることを恐れるジャッジは、レフェリーをやるよう招待してくれる国のスケーターを押すし、単に自分が何をやっているかわかっていないジャッジもいる。

トニー・ウィーラー;特定のスケーターを優遇するように、他のジャッジや連盟から個人的に頼まれたことはあるか?

パトリック・イベンス;一度だけ。でも、高いレベルの試合ではなかった。実際は国内選手権で、あるスケーターを欧州選手権に出場させる必要があったようだ。私は断ったが、そこからは2度とジャッジに招かれることはなかった。

原文URL:http://figureskate.wordpress.com/2010/03/08/patrick-ibens-interview/

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現在の採点システムが導入された当初、ジャッジは、レベルを判定するテクニカルが3名、GOEの判定に5名、PCSの判定に5名という構成でした。

しかし、それは一つの大会で試験的に運用された後で、経費の負担が大きいという理由で取り止めになりました。

ISUの技術委員会が採点の基準を規定し、ジャッジは講習を受けて採点のしかたを指導されていますが、それでもばらつきは出てしまいます。

自分自身で採点をしてみると解ることですが、瞬時に複数の判定を行うのは、難しいのです。

もし、このスケーターのPCSはこの位が妥当だ、という『天の声』があれば、それに大きな影響を受けてしまうでしょう。

匿名性によって、個々のジャッジがどのような採点を行ったのかは判明しなくなりましたが、その判定がどのような『意思』によって行われたのかも見えなくなりました。

どんな理由付けをしても、顔の見えない採点は信用を失ってしまうのです。

現在のシステムは、運用側が不正に加担すれば、採点操作が容易に行えるという問題点があります。

フィギュアスケートが、オリンピック競技としての継続を指向するのであれば、透明性を高め、第三者による監査を受け入れる必要があるのです。

同時に、現在の採点方法が正しいのかも検討する必要があるでしょう。

小手先のルール改正では、もう誤魔化せないのです。

羽生結弦が金メダルを獲得したことで、フィギュアスケートに関心を持つようになった人もいると思います。

そういう人達は、フィギュアスケートの闇の部分を知りません。

現在は、それ程問題を抱えていないように見える男子の採点ですが、今後も大丈夫だという保証はありません。

羽生結弦が3種の4回転をフリーで4度跳んでも、なぜか回転不足を取られて、優勝を逃すということが起きるかもしれません。

浅田真央のソチ五輪でのフリーを、『3番目』と判断したジャッジ達です。

高難度で感動的な演技を傷物にするのは、お手の物でしょう。

そうした危惧が現実にならないことを祈るばかりです・・・

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